ずっと一緒に。Fuma.K

夏休み前１５ ページ27

校長「──えー、くれぐれも、怪我のないように……」



『暑……』


終業式。

入学式以来だった長い長い校長の話が、どの殺人兵器にも負けない武器であることを実感しました……





あれからと言うと、全く風磨とは話していない。

お互い、距離を置くようになった。




なんとなく。




私が怒っちゃったからかも。




勝利がそれについて気にかけてくれてたけど、今は勝利でさえも話す気分ではなかった。


しかし、今挟まれているのは風磨と勝利。




うん、気まずい。








夏休みに毎年恒例だった、３人で見る近所の花火大会。


今年は健人くんと約束したし。



私と風磨が喧嘩して以降も、健人くんとの良好な関係が続いた。


風磨が何を思ってあんなことを言ったのか謎なくらい。


どうして突き放そうとしたんだろう。




健人くんはあんなに優しい笑顔を向けてくれるのに。









勝「……ねぇ」




私の右隣で聞こえた勝利の小さな声。



勝「……最後に話さないの？風磨くんと」






私は黙って首を横に振る。


昔から何か揉め事がある度に勝利が話を解決してくれてた。


けど今は、そんなのお節介にしか聞こえない。



勝「そっか……」





また勝利が小声で呟いた。

顔を見なくても、俯いてショックな顔してるのは幼馴染だからお見通しだった。






健人くんいなくなったら圧倒的ぼっちな状況。



高校生で初めて三人でいることがなくなった。

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