夏休み前12 ページ24
昼休み。
勝「A、中島くんと食べるの?」
『あ……どうだろ……』
そう言えば、ご飯の話は全然してないや。
もしかしたら健人くん、友達と食べるかもしれな……
健「A〜!あ、いた!一緒に食べよ!」
勝「ごゆっくり〜!風磨くん行こー!」
教室の前で大きく手を振って私を見つける健人くん。
周りの女子はみんな私のことを見てる。
はい、はい行きます。
『ごめんね、行こ!』
カバンから弁当を出して、健人くんの方に駆けた。
・
健人くんに連れられて、来たのは校庭の木陰のベンチ。
人通りも少なくて、周りの目も気にならない。
健「ここねぇ、俺のお気に入りの場所。辛くなったらすぐここに行くんだよね。」
王子にも、辛くなることってあるんだ……
健「聞いてるー?」
『あ、ごめん。』
健「……大丈夫?」
ベンチにふたりで並んで座ったまま、私の顔をのぞく。
なんか、私最近ぼーっとしてること多いかも。
気のせいかな。
『……う、うん。食べよ!』
そう言って弁当を広げた。
健「えっ!」
『へっ?』
私の弁当を見て、驚いた顔をした左に座る健人くん。
健「これ、自分で作ったの?」
『……そーだけど。』
健「……スゲェうまそー!!!」
『えっそうかな?』
今まで風磨と勝利としか食べたことなかったから、弁当を褒められるなんて初めてだよ。
『作ってこよっか……?』
コンビニのおにぎりを持つ健人くんの手を見て言う。
健「ほんと!?いいの!?」
キラキラした目で私をガン見。
『うん、もちろん!』
健「やったぁ!!!ありがとー!」
多分、お弁当箱あった気がする……。
お父さんのが。
健「ねぇ、ちょっとちょーだい!」
『うん、何がいい?』
健「うーん……卵焼き!!!」
『いいよ取って。』
健「取って!」
『……ん?』
食わせろ、と?
仕方なく箸で卵を掴んで
そのまま健人くんの口にダイブ。
健「……最高!!!Aちゃんに食べさせてもらったから余計美味しく感じる///」
『あ、ありがと』
恥ずいよー……
健「Aちゃん顔真っ赤!笑笑」
『もう……』
チュッ
.
『……え』
健「まだ唇はだめ、でしょ?」
私の左頬が熱くなるのがわかった。
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片寄涼太(プロフ) - 読みたいです♪ (2017年8月27日 11時) (レス) id: 4d2f3c55f6 (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ(プロフ) - お泊まりの話、ぜひお願いします(*^o^*) (2017年8月27日 7時) (レス) id: 736d61aef1 (このIDを非表示/違反報告)
おとめ(プロフ) - はい(*^^*) (2017年8月23日 23時) (レス) id: 78ed09e5e1 (このIDを非表示/違反報告)
FAKE(プロフ) - おとめさん» 初感想ありがとうございます!!!最後までよろしくお願いしますね! (2017年8月23日 22時) (レス) id: ee622e498f (このIDを非表示/違反報告)
おとめ(プロフ) - すごく面白いです!(*^^*)これからも、更新楽しみに待ってます! (2017年8月22日 16時) (レス) id: 78ed09e5e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:FAKE | 作成日時:2017年5月25日 20時