ずっと一緒に。Fuma.K

風磨side２ ページ19

「起立、礼ー」


「「さよならーー」」



放課後になっても、物思いに耽っていた。

授業はあまり聞けなかった。


俺からだとバットニュースにしか聞こえない事件。



普通なら喜べるはずなのに。

相手が中島だから、なおさら祝うことが出来ない。




そんなこと思いながら、いつものように。



風「あー。だる。A帰ろ〜z……」


勝「Aとはもう帰らないんだよ〜笑笑」





……あ、そうだった。


いつもの癖が出ていたのも気づく。

鞄を持って俺より後ろの席のAに声をかけようとした時には、その隣の席の勝利しかいなかった。


勝利が意地悪そうに笑って廊下を指差す。


目で追うと、楽しそうに笑うAと中島の姿。


あんな顔するんだって思った。


風「……勝利。帰ろーぜ。」





いつもは俺の右側で感じる温もり。
今日からは、冷たい風だけが通り過ぎるんだ。







勝「……風磨さーん？」


風「……あ、悪ぃ。何？」


勝「……最近大丈夫？ほら、体育祭の時からさ。変だよ？」



勝利は気づいていた。


薄々だと思うけど。






俺、今日相談してみようかな。



Aと中島の関係のこと。



俺と中島のこと。





勝利も、知ってることは知ってるんだけど、もっと詳しく相談したかった。




今すぐあいつらを止めないと、Aが傷つけられるだけ。

幼馴染として悲しい想いはさせたくない。

今の相談相手は、勝利だけだ。




勝「……あ、奢るよ！ハーゲンダッツ。」


風「まぁじ！？ウィ〜〜〜！！！」


勝「元気取り戻すの早っ笑笑((ｷｭﾋｯ」

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