ベリー・ベリー・ストロベリー(黄)

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明日も 仕事だから帰るねって



大倉の部屋を出て タクシーに乗り込んだ




午前2時







目を閉じれば



20分くらいの距離は

意外とあっという間だった





モヤモヤとしてた

私の心の中は


スッキリ！とまではいかないけど

まぁ なんとか。





家に着くと

当たり前だけど 亮はもういなかった






だいぶ 久しぶりに感じる自分のベッドに

倒れ込んで


枕元にある

大して可愛くない ウサギの目覚まし時計を

手に取る。






明日は、必要ないの。

時間に縛られて目を覚ます必要もない。

ましてや 早起きなんかもってのほか。





ホントは

明日は仕事休みだから。






時計の針が見えないように

倒して置いた








世の中の一般常識も

時間が進む感覚も


今は全てが 煩わしい






後悔より先に訪れた自己嫌悪


こんな時ばっかり 被害者ヅラしてる私




ぐるぐる渦巻く 疑念と 嫉妬




同じことしたのにね、私だって。








眠る前にケータイの電源を 入れると


着信のお知らせ 2件

LINEの新着通知 8件





そのうちの１件




錦戸 亮

AM 0:15




かけ直すことはしないし




帰ったら連絡して。


その返事も返さない。






今日はもう


1人に させてよ。





…おねがい。





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