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ギチギチと腕を痛いほどに掴まれる。
現在時刻9時過ぎ、天気は雨、子供にとっては夜遅い時間となる時間帯だ。キャバクラがあるところには何があるだろうか。そう、それはホストや、厭らしいホテルがある。
ゾムは何も喋らず雨に二人で打たれながら、私の腕を引っ張りながらホテルの前にやってきた。まさか、そう思ったときには既に遅い。ゾムは問答無用でホテルに入ろうとした。私は慌てて止める。
『....なんでさ、わざわざホテルに行く必要ある？私仕事中だったし、ねぇ。何がしたいの？』
「.....雨の中で話してたら風邪引くやろ」
なんて話す彼に不純な動機があるかはわからない。だがありそう。
ゾムはホテルの受付内に入りサササッと受付を済ましていく。絶対こいつ常連だな、と思ったのは秘密にしておこう。
ゾムから鍵を貰い先に行く事になった。418、418.....何処を探しても見つからない。あれ？とうっすらと声を漏らしながらもう一度目を凝らす、そんな効率の悪いことをしていると
「.....あっちやで、A。」
と、今度はまるで恋人同士がやるような優しく手を繋がれた。その時、少しだけ付き合っていた時期をを不意に思い出し懐かしい気持ちに浸った。何秒単位だが。
無事にたどり着きカードキーを使い部屋に入る。ガチャッという音を聞き私はベッドの端に腰を掛ける。ゾムも後から私の隣に座る。なんでこっちに来るのだ。という念も込めて睨みつけたのだがそれは全く効果を成さなかったためなんだか悔しい気持ちになった。
何分だろうか、無言の気まずい時間が流れていると急にゾムが喋りだす。
「ぇっと、あの、し、仕事中にごめん。行ったキャバクラにAがいるとは思わんくて、嬉しくて、やってもうた...」
『.......私も、びっくりした。まだ、私のスマホにGPS付けられてたのかなって、すごい仕事中なのに怖くなった。』
本音を伝える。怒らせないように、襲われないように、返す言葉は丁寧に返さないといけない。
また、あの時みたいにならないように。
私がそう伝えるとゾムはシュンとしだした。私はいつもその顔に弱い。それで何もかも許してきた。でも、今回はゾムと関わりのある生活はごめんだ。
そう考えているとゾムはおもむろに口を開いた。
「なぁA、どうしてあの時、俺から逃げたん？あの後俺、ずっと辛かったんやで。知らんやろ」
そういうゾムの顔は悲しそうだった。
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れもん(プロフ) - てんむすさん» わ!ありがとうございます><頑張ります~ (2022年10月4日 7時) (
レス) id: 29b8df8d21 (このIDを非表示/違反報告)
てんむす(プロフ) - いつも更新を楽しみにしています。これからも投稿頑張ってください！ (2022年10月3日 19時) (レス) id: 7a2f8e3449 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - てんむすさん» すみません...寝ぼけて間違えていました。教えてくれてありがとうございます！ (2022年10月3日 7時) (レス) id: 29b8df8d21 (このIDを非表示/違反報告)
てんむす(プロフ) - 初コメ失礼します！いつも拝見させて貰っています。35の後に39とはなにか、意味があるのでしょうか？謎解き要素ですか？少し指摘じみたコメントですがお願いします。 (2022年10月2日 23時) (レス) @page38 id: 7a2f8e3449 (このIDを非表示/違反報告)
@-Nene-(プロフ) - れもんさん» 楽しみにしてますね！ (2022年10月2日 22時) (レス) id: a79d027df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん | 作成日時：2022年9月10日 19時
