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『.......はぁ?』
思わずため息に似た何かを吐いてしまう。めんどくさいおっさんを相手してきたのに急にそんな事言われても私にはハテナしか浮かんでこない。だっておかしいだろう。先程まであんなにスンとしていた男が私に向かってさん付けをやめろなんて無理がある。
そもそもこの黒服という立場についたからには女の子と話したい。
『なんで?私と貴方は先輩と後輩の関係でしょ?それにそんなさん付けをやめろとかって後に恋仲になるみたいなものでしょ。だから無理かな...』
私の心のうちの本音を言う。手を動かしながら喋っているので彼の顔は見れていない。どんな顔をしているんだか。
もう諦めただろう。そう思い運ばれてきた食器を洗おうとすると、
「はい。でも俺はA先輩が好きですから。それにA先輩のほうが歳上なのに俺がさんって言われるのはなんだかこしょばくて嫌です。」
なんか言っているなぁ程度に聞いていたらこいつはとんでもない爆弾発言落としていきやがった。私も食器を落としそうになったし、周りに居た黒服は目が飛び出そうなほど私とショッピさんを見ている。これは....要らぬ誤回を生みそうだ。
『.....好きって言った?もしかしなくても。え、結構あったばっかじゃない?』
「はい、言いました。あったばっか...そうですね。ですから、今から俺にキスされるかさん付けを辞めるかどっちにしますか?」
...........???頭が混乱している、しかし私の本能が働いたのかわからないが自分でも自覚していない内に
『ショッピ君。』
とそういっていた。否、いってしまったのだ。この光景を見ていた黒服たちは驚いて口を大きく開けていた。少なからず彼に好意を抱いていた女性黒服はショックだったのか厨房で倒れていた。
私の口から出たショッピ君。という一声で彼は満足そうに笑い、
「はは、A先輩かわいーですね。そういう所も好きです。ほんまに」
とだけ言いほら早く仕事をしましょう。と言い颯爽と動いていった。私は去っていく彼の姿をぼーっと見つめることしか出来なかった。
厨房での作業中。私は彼の言ったことにしか脳が働くなっていった、その理由として言えるのはあったばっか...そうですね。」という言葉だ。彼は私の言った「あったばっか」という言葉を少し不満に思っているような気がしてならない。
もしかしたら私とショッピ...さんは、前にあったことがあるのかもしれない。
shp落ちじゃないです。逆ハーです。
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れもん(プロフ) - てんむすさん» わ!ありがとうございます><頑張ります~ (2022年10月4日 7時) (レス) id: 29b8df8d21 (このIDを非表示/違反報告)
てんむす(プロフ) - いつも更新を楽しみにしています。これからも投稿頑張ってください! (2022年10月3日 19時) (レス) id: 7a2f8e3449 (このIDを非表示/違反報告)
れもん(プロフ) - てんむすさん» すみません...寝ぼけて間違えていました。教えてくれてありがとうございます! (2022年10月3日 7時) (レス) id: 29b8df8d21 (このIDを非表示/違反報告)
てんむす(プロフ) - 初コメ失礼します!いつも拝見させて貰っています。35の後に39とはなにか、意味があるのでしょうか?謎解き要素ですか?少し指摘じみたコメントですがお願いします。 (2022年10月2日 23時) (レス) @page38 id: 7a2f8e3449 (このIDを非表示/違反報告)
@-Nene-(プロフ) - れもんさん» 楽しみにしてますね! (2022年10月2日 22時) (レス) id: a79d027df5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:れもん | 作成日時:2022年9月10日 19時