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『うわぁぁっっ！！！』
玄関の扉を開いた瞬間、視界に飛び込んできた金色の何かが、頓狂な声と共に飛び跳ねて地面に落下した。
驚いて視線を落とすと、
記憶に新しい金髪頭が尻もちをついている。
『びっくりしたぁ〜』
ぬくっと立ち上がった顔と向かい合ったとき、おそらく私と同じように彼も目をまん丸に見開いた。
『あれっ、昨日の！えーっと、…Aちゃんだ！あれ？合ってる？』
コクリと頷けば、彼は安堵の表情を見せた。
『俺のこと覚えてる？』
よく覚えている。
昨夜、長テーブルを挟んで対角線上に座り、勢いよく1番に自己紹介をしていた、
「「エンターテインメントショウ！」」
思わぬところでハモりつい口元が緩むと、彼は小さな顔を嬉しそうにくしゃっと綻ばせた。
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『まさか隣に住んでるなんてね！』
昼下がりの太陽の光を浴びて、心底驚いたように興奮気味に話す彼の隣で、私は意外にも冷静にこの状況を受け入れていた。
なるほどプログラミングとはこういうことか。
どうやら彼は最近引っ越してきたらしい。
現実世界の隣の住人とはほとんど顔を合わせたことがなく、この辺の設定も妙にリアルだななんて思いながら、駅への道を並んで歩いていく。
『そういえば昨日疲れてたみたいだけど大丈夫？これからバイトなんでしょ？』
「おかげさまで早く帰って寝たから大丈夫だよ。しょ…紫耀くんはお出かけ？」
『俺ダンスのインストラクターやってて、休みの日は午後から子供たちにダンス教えてるんだ〜って…昨日も話したんだけど、覚えてないかっ』
苦笑いする彼を横目に、終始ポテトと向き合っていた自分を思い出して申し訳ない気持ちが込み上げる。
派手な金色の髪。耳元に光るピアス。Tシャツにゆるっとしたズボン。
怖い、なんてことは全くなくて、話しているとむしろ柔らかさを感じるから不思議だ。
たぶん私より小さな顔には甘いマスクを携えて、聞き慣れないハスキーな声はなんだか癖になりそうで、時折鼻を掠める甘い香水の匂いに酔いそうになりながら辿り着いた駅。
『これからよろしくね！』なんて、疑似恋愛アプリの王子様の如くキラッキラの笑顔を残して、大きな背中は改札の向こう側へと消えていった。
───登場人物としてはとっておきを揃えておいたんだけど
天使の笑窪が脳裏に浮かぶ。
「候補1、ってことね……」
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マラム - 初めまして！とても素敵なストーリーで最後は少し涙ぐんでしまいました笑(*´∇｀)是非、続編も読んでみたいです。宜しくお願い致します！ (2022年2月14日 16時) (
レス) id: 4a6419f64c (このIDを非表示/違反報告)
非常口(プロフ) - 香奈さん» 香奈さん コメントありがとうございます。読んでくださり、嬉しいお言葉までくださって本当に愛感謝です(* . .)"今後も温かく見守っていただけたら幸いです。よろしくお願いします！ (2021年9月23日 13時) (レス) id: 2fe7817164 (このIDを非表示/違反報告)
香奈 - 初コメント失礼します。こちらのお話とっても面白くて夢中になって読ませていただきました！とっても読みやすかったです♪また更新を楽しみにしていますねヽ(´▽`)/ (2021年9月23日 8時) (携帯から) (レス) id: ab01dcd0f2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：N | 作成日時：2021年9月22日 19時
