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#17 raindrop ーRenー ページ17
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俺、昨日から何してんねやろ。
眉間に皺寄せて難しそうな顔しとる
目の前の女の子を眺めながら
ふとそんなことを思った。
人助け、というには少し大袈裟やけど
雨降りに傘を持っていなかった
クラスメイトを見つけて声をかけて
お互いが濡れないように一つの傘に2人で入って
彼女が夜雨に打たれないように
お店に自分の傘を置いていった。
まぁ、ただそれだけ。
今日ずっと後ろの席でくしゃみを連発して
ティッシュ使いまくってた彼女に
渡したろかな思って保健室に立ち寄って
たまたま居合わせた本人よりも先に保健室を出たあと
後ろを歩いてた彼女が来るのを階段下で待って
どうやら昨夜傘を使わんかったらしい
風邪っぴきの彼女にちょっとイラッとしたりもして。
そう、それだけなんやけど。
今までたいして接点もなかった
ただの後ろの席のクラスメイト相手に
俺は一体何してんねやろ。
困ってる人を助けたいと思うのは
本来きっと誰しもが持っている心で
それは俺もちゃんと持っていて
だけど実際に手を差し出すラインだったり
ベクトルは人によって違う。
俺にとって、そんな人との関わりは
いつしか��余計なこと��に変わってしまった。
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作者名：N | 作成日時：2020年8月14日 21時
