#Search.24 ページ24
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今の状況まで話し終えると
ジンが呆れたようにため息をついた。
神「なんかよくわかんないけど
それたぶん、なんか勘違いだよ。
あいつ奥手だし、鈍感だし心配症だし?
そんなこと訊いたのもさ、そういう噂あったから
単純に不安だったんだと思うよ」
───平野くんは誰とも付き合わないんでしょ?
あの日の彼女を思い出す。
ずっと何かを考えてるようで
思い悩んだ表情を浮かべてた。
そして俺は
そんな彼女の言葉を遮って背中を向けた。
本当は他になにか
言いたいことがあったのかもしれない。
神「自分の気持ちを素直に伝えるなんて
Aにとっちゃ難易度マックスだろうからな」
相変わらずAちゃんのことになると
優しい顔をしてよく喋るジンは
その場にいた俺なんかより
彼女のことをよくわかっていて
俺とは違って、ずっと大人だと思った。
神「とりあえずAが元気ないの、
どうにかしてくんない?俺じゃ全然ダメでさ」
そのAちゃんを傷つけたのも、俺なのに。
苦々しく笑ったジンは
いつも彼女を大切に想っていて
神「Aが元気ないと、俺もつらいんだわ」
本当にAちゃんが好きで
それでも、いつも一歩引いて見守ってる。
神「Aを笑顔にできんの紫耀だけなんだからさ」
いつか病室で
大好きだった幼馴染に言われた言葉が脳裏を過った。
───紫耀くんの笑顔はみんなを幸せにすると思う
───紫耀くんはずっと笑ってて
そうだった。
俺はずっと笑っていようって決めたんだった。
たとえ、この先ずっと
暗闇から抜け出せなかったとしても
誰も傷つけることなく、失うこともなく
誰かが笑ってくれるなら
彼女がまた俺に笑いかけてくれるなら
俺はこの先どんなことがあっても
ただ笑っていよう。
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megminmg1225(プロフ) - 時々名前設定が未来ちゃんになっているのを、直してくれると嬉しいです。これからも応援してます^^ (2019年12月13日 0時) (レス) id: 32c6f54378 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:N | 作成日時:2019年11月26日 22時