１４花火大会３ ページ14
「お母さん、ありがとうございました。
…すみません。お母さんって呼んじゃった…」
マ「あら、いいのよ、Aちゃん。」
お母さんは、はじめてAちゃんってよんでくれた。
私とお母さんは和室で浴衣の着付をやっていた。
お母さんは器用な人で
私の髪も綺麗にアップしてくれたよ。
マ「うちには女の子がいなかったから、髪とかやってあげるの夢だったのよ」
なんて言ってくれた…
着替えた服や小物を片付けていると、
マ「Aちゃん、雅紀の事よろしくね」
「いえ、こちらこそよろしくお願いします」
お母さんはニコッと頷いた。
マ「あの子ね…余りいい恋愛してなかったから
心配だったの…でもね、Aちゃんの事聞いて、
あぁこの子なら大丈夫って思って早く会いたかったのよ…」
雅紀はアイドルの相葉雅紀としてしか見てくれない女の子達と付き合う事が多くて、…いつしか、遊びでしか恋愛が出来ない時があって心配したり
本気で付き合った人もいたけど、仕事が忙しくてすれ違いの生活でダメになったり…
したんだって…
マ「Aちゃんに出会ってからのあの子の顔が変わったの。急に大人っぽくなったのよ。
ちょっとしつこい所とか、すぐテンション上がっちゃうけど、それがあの子のいい所だから、うんざりする事もあるだろうけど、大目に見てあげてもらえるかな？」
雅紀の過去を知らなかった私は
あんなに輝かしい世界にいるから辛い恋愛なんてしてないのかな…なんて勝手に思っていたから
びっくりして自然と涙が流れて…
私は頷きながら
「私、雅紀と出会って辛い事を乗り越えられたんです。彼の笑顔に救われたんです…だから
…私には雅紀が必要なんです…」
マ「…雅紀もAちゃんが必要だからって
言ってわよ。」
って、涙をティッシュで拭いてくれて、
雅紀がいつもやってくれるように
頭をポンポンってやってくれた。
ねぇ…雅紀？
雅紀の思い…もう全部受け取ってもいいかな？
私の思いも預けていいかな？
マ「雅紀を呼んで来るね。あの子喜ぶわよー」
お母さんは雅紀を呼びに行って
襖を開ける雅紀の後ろから顔を出してニッコリとしていた
雅「すげーかわいいよ!!」
マ「でしょ？？母ちゃん頑張ったもん」
可愛いお母さん(笑)
私は二人に向かって
笑顔でピースした(*^^)v
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作者名：moco
| 作成日時：2013年10月30日 16時
