１２花火大会１ ページ12
花火大会前日。
雅紀からメールがあったけど深夜まで仕事だったらしく…連絡が取れなかった。
『明日、すげー渋滞するからさ。午前出発するよ!!
で、オレの実家で時間潰そ。母ちゃんが着付手伝ってくれるって。じゃ明日、家出るとき連絡するね。』
意味分かんないでしょ。
早く出るのは分かったけどさ。
実家とか母ちゃんが着付を手伝うとか…
パルプンテ…
夜になって言われてもさ。
手土産とか用意してないしどうしよってなるでしょ？
実家ってあのファンがいっぱい来るお店でしょ？
私、刺されるかも…
…刺されることはないか…
とりあえず…手土産どうしよ…
菓子折りってのもつまらないし…
今から買いに行けないし…
あっ!!
この前買ったあれであれしよ。
花火大会当日。
雅紀からの電話で起こされた。
「おは…ょ」
雅「おはよー!!今から迎えに行くからね。A寝ちゃダメだよ!!おーーい!」
「ん…分かった。」
私はシャワーを浴びて
メイクをして…
お母さんだけじゃなくて
ご家族みんなに会うかもだよね…
緊張してきたよ…
ピンポーーン。
雅紀、来ちゃったよ。
パタパタ…ガチャ。
「雅紀、おはよ。」
雅「おはよう。」
ってぎゅーっとしてきた。
「まだ、メイクの途中だからちょっと待ってて」
雅「すっぴんでいいのに�・」
「良くない!!実家に行くんでしょ。身なりだけはちゃんとしていかなきゃ」
雅「そんなん気にする人達じゃないから、いつも通りでAなら大丈夫だよ。」
って
メイクをしている私の後ろから抱きついて来た。
鏡越しにね。
雅「今日もかわいい…」
ってほっぺにチュッってした。
「ふふっ。すっぴんよりいいでしょ。」
雅「オレはどっちも好きだよ」
鏡越しの会話って
何してる訳じゃないけど
ドキドキした。
雅「荷物これで全部？」
「うん。」
雅「じゃ行こ。オレ、先に行って車、回して来るからエントランスで待ってて。」
「分かった。」
私は
お母さんと裕くんの奥さんにへのお土産を持って
家を出た。
車に乗ると
雅「その紙袋は何？」
「手ぶらで行く訳には行かないでしょ。」
雅「昨日、あれから買いに行ったの？」
「まさかぁ。家にあるもので作ったの。」
雅「ちょっと見せて。」
私は紙袋の上を少し開けて中を見せた…
雅「すごっ。これ母ちゃん喜ぶよ。」
「そうかな？喜んでくれるといいな…」
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作者名：moco
| 作成日時：2013年10月30日 16時
