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私は今、車の中にいる。
ショートが運転し、チャージズマと共にお店に向かうところだ。
レッドライオットと爆心地はもう向こうに行ったらしい。
本名は教えてもらったものの、まだ私には聞きなれたヒーロー名の方がしっくりくる。
私は助手席から、運転しているショートと後ろに座るチャージズマに向かって言った。
『……あのさ、何で皆は────
こんな大切な集まりに私をさそったの……?』
思い切って聞いてみた。
───
「…」
「…」
シーン…
沈黙。
車の走る音だけがはっきりと聞こえた。
だが
そんな沈黙も一瞬だった。
「いや…なんか…。
ショートがお世話になってるって聞いてさ。
んで、なんか…お礼に?みたいな??仲良くなろうぜ、みたいな?」
チャージズマが途切れ途切れに言った。
さっきから思ってたけど…
誤魔化し方ヘタすぎない?
空気を壊しそうな気がして込み上げる笑いを懸命にこらえる。
「……いや、俺が…
さっきまで黙っていたショートが口を開く。
……Aのこと、皆にも紹介したくってさぁ?はは、ははは……」
そういった彼の笑顔は引きつっていた。
…いやお前もかい。
軽くキャラがブレてますが。
『そうか、』
私は笑いを堪えながら返事だけした。
・
────────やっぱり、私は────
・
「着いた??」
「おう」
着いたところは飲み屋さん。
大勢入れるところ選んだんだな。
私、上手くやって行けるのかな…?
正直、不安。
車で大丈夫だと2人は言ってくれたがやはり気が引ける。
店の前には、私達を待っていてくれたらしくレッドライオットがたっていた。
「お!切島だ!A、行こうぜ!」
『あ、うん…』
私はつられて車を降りた。
店内へ入り、席に案内される。
食べ物のいい匂いがするが、私は今、緊張しすぎてそれどころではない。
動きが鈍い私を見計らってか、後ろを歩くショートが私の頭にぽん、と手をあてた。
「大丈夫だ。良い奴ばっかだから」
私は内心ドキドキしながら彼を横目に見た。
全く…イケメンはやることが違う…
『そっか』
私は少し心が軽くなった。
「…多分。」
『多分、って』
私は吹き出しそうになったところで席に着く。
「あ、来た」
「遅ぇよお前ら!」
「轟君だ!久しぶり〜!」
そこにはもう既に人が集まっていた。
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エレン - うぇぇぇぇーんがなじいよー(かなしいよー) (2019年1月6日 21時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
エレン - 最初あたしもショートした (2019年1月6日 20時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
嵯浰儺 - 勝手に目から涙が出ました (2018年12月16日 17時) (レス) id: abf7718af2 (このIDを非表示/違反報告)
いぬじゅん。(プロフ) - あほさん» ありがとうございます!轟君、良いですよね!!体調まで気にかけて下さりありがとうございます頑張ります! (2018年8月28日 23時) (レス) id: e287121d51 (このIDを非表示/違反報告)
いぬじゅん。(プロフ) - 歩く中二病さん» コメントありがとうございます∩(´;ヮ;`)∩皆さんとても察しが良いですね…(笑) (2018年8月28日 23時) (レス) id: e287121d51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いぬじゅん | 作成日時:2018年8月18日 17時