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オレンジ色に染まった街中を歩く。
「 …… 」
そして、隣を歩く彼の劈くような視線を感じる。
『 ……あの。顔になにかついてます？ 』
流石に歩きにくいので聞いてみる。
「 ……いや、ほんとに似てるなと思って 」
『 主語をお願いします 』
なんとなく誰のことを言っているのかわかったが、敢えて言わないでおく。
「 君のお兄ちゃん 」
『 ……知ってるんですか？ 』
「 そりゃあもう隅から隅まで。 」
『 ……。 』
「 …冗談だよ？ 」
本当になんなんだこの人は。
『 何か用ですか？ 』
「 お兄ちゃんに君のこと頼まれてさ 」
何故この人までお兄ちゃんと呼ぶのか少し不思議に思ったがまあ良い。
『 頼まれた？ 』
「 妹が音駒に行ったから、よろしくってさ 」
…なるほど。相変わらず兄はこまめというか、心配症というか…。
『 …京治と仲良いんですか？ 』
そう言った瞬間、彼の表情は硬直した。
私はなにか不味いことを言ってしまったのだ、
そう悟ったが、
そうではなかったようだ。
「 お前……お兄ちゃんのこと、名前で呼んでんの……？ 」
『 え……そうですけど。 』
「 …なんて可愛げのない妹だ 」
『 …何か言いました？ 』
「 いえ何も 」
兄がなぜこんな人に私をよろしく頼んだのか不思議でならなかった。
・
・
私は高校に入ってから、下宿している。
電車通学が嫌だった為、
たまたま近くにあった叔母の家を借りたのだ。
叔母はほとんど旦那さんと暮らしているので私はほぼ一人暮らし。
そんなことから、
母と叔母には家に男を簡単に連れ込むな、
と散々言われてきたのだが……
「 ぶっちゃけ、赤葦お兄ちゃんどう思うよ？ 」
この人、絶対私の家までついてくる気だ。
『 …あの、私もう大丈夫なんで。キャプテンも家に帰ってください 』
折角の親切を断るようで少し申し訳ないが、
私も私でお腹が空きすぎて鳴りそうなのだ。
「 …いや、俺も家こっちなんだよね 」
『 あ、そうなんですか 』
曲がり角が来る度に、こんな同じような会話を繰り返すこと数回。
「 え、ここなの 」
『 はい 』
お隣さんだった。
・
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紅 - とっても面白いです!!続き楽しみにしてます! (2月23日 21時) (
レス) @page47 id: 147f4e35b6 (このIDを非表示/違反報告)
いぬ。(プロフ) - みくさん» はじめまして！コメントありがとうございます☺️実は私も最推しが稲荷崎なので今後登場させたいなと思っていたので嬉しいです！頑張りますので楽しみにしていてください！💪 (1月4日 0時) (レス) id: 78842f5f3b (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - コメント失礼します。めっちゃおもしろいです！あと個人的に北さんが好きなので絡ませてほしいです。いや全然絡ませなくても大丈夫なんですけど見てみたいなと思ったので。すみません口出しなんてして💦 (1月3日 23時) (レス) @page40 id: 2da07fc9ec (このIDを非表示/違反報告)
るぴ - イラストもお話も好き過ぎます！更新頑張ってください！応援してます…！！ (2022年8月7日 5時) (レス) @page32 id: 6199d7d0b2 (このIDを非表示/違反報告)
はくろー(プロフ) - く･･･！なんだこの神作品は！？更新頑張ってください (2022年8月5日 4時) (レス) @page32 id: 4b5b41fa15 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いぬ。 | 作成日時：2018年9月17日 22時
