空、飛ぶ (ページ27)

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２２.５ページ27

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「…ん、ん～うるさい…」

誰かの笑い声がする、廉？

「んも～廉うるさ…えっ、えっ？えっ！？
なんでいるの？えっ、ちょっ」

廉の隣に座ってるのは
紛れもなくAさんで

『お、お邪魔してます、そしておはよう』

「おはよう…じゃなくて
えっ、今何が起きてるの？」

廉とAさんが顔を見合わせて笑った

えっ、なんでそんなに仲良くなってんの？

全然頭が追いつかへんのやけど

『紫耀くん、今まで避けててごめんね。
またお隣さん同士仲良くしてくれますか？』

「えっ、あっはい、もちろん」

最初は不安そうな顔をしたAさんも
俺が答えたら笑顔になった

あぁ、俺はこの笑顔が見たかったんや

廉の方を見ると何故かドヤ顔

なんかよく分からへんけど
廉には感謝しなきゃいけないみたいだ

「あれ？何このタッパー」

「紫耀が寝てる間に美味しく頂いたで」

前言撤回しようかな？

『今度またご飯食べに来てね。
キナコも待ってるよ』

キナコってなんやねん、とか
俺にも食う権利あるやんな、とか言ってる廉

ほんとなんでそんな仲良くなってんの？

注射を打たれたみたいに胸がチクッとした

*