決戦のバレンタイン【名探偵コナン】

2月12日 ページ14

『もー！！！なんで膨らまないの！！！』


私は今日もオーブンの前で格闘を繰り広げる


『大体、レシピのツノが立つまで混ぜるって何よ！！ツノって何？！』


千咲｢はいはい、怒んないの｣

『痛っ…』

隣にいる姉に小突かれながら、オーブンから出したぺったんこのマカロンを口に入れる


千咲｢そんなに嫌ならマカロン辞めればいいじゃない、ただでさえ難しいんだから｣


『それはそうだけど…』


私がここまでマカロンに執着している理由は単純だった


それはこの間見ていたサイトに乗っていた



『…バレンタインに渡すものに意味がある？』

そんな記事を目にして直ぐにURLをクリックする


『マシュマロって嫌いって意味なの？！クッキーも友達のままで……嘘じゃん、昔渡しちゃってたよ…』


それはバレンタインに渡すお菓子に意味が込められているという記事だった


『なになに…マカロンは特別な人……か…』


少し高級なマカロンはそういう意味を持ち合わせているとの事だった


それを見ると同時に以前、陣平が貰っていた中にマカロンがあったことを思い出す


美味しそうだなぁと思いながら他人事のように見ていたが、今思えばあれは手作りだった

しかも、貼られていた付箋には校内でも美人と言われている女子生徒の名前が書いてあった


『…これは……やばいかも…』



今更ながらに危機感を感じた私は無鉄砲な挑戦をする

それが、今目の前にあるぺったんこのマカロンを作るに至る経緯だ


『…いいの、頑張って作るからコツ教えて！！』


千咲｢…はいはい、まずは黄身と白身を分けるところからね｣


姉がマカロンの意味を知ってからかってくるまで後数十分だということも知らずに私は懸命に卵と戦っていた

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