私立畑農業高校すとーりー【畑】 (ページ14)

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【DAY12】 . ページ14

ここは保健室の扉の前。

何も緊張することのないはずなのに緊張してなかなか扉に手をかけられない。

はじめさんからもらったおにぎりを胸にあて勇気を出して扉を開けた。

なかに入るとそこはやけに静かだ。

仕切りの奥にあるベッドを覗いたその瞬間だった。

私の右手が誰かに引っ張られた。

私は引っ張られるがままにベッドの中に引きずり込まれた。

その瞬間と同時だっただろか。

保健室の扉が開く。

だ「Aちゃんどこ行ったんだろ。」

や「しょーもないことで呼び出しから帰っっちゃったのかな。」

ベッドのなかでは私は誰かの胸のなかにいた。

？「ちょっとの間だけ静かにしてて。」

や「どうする？帰っちゃう？」

だ「せんせー。まだいたらどうするんですか。」

や「たしかに。まさかだけどベッドで寝てたりして。」

私の心臓はバクバクしていた。

だ「あ、棚澤だ。」

や「なんだ棚澤か。」

た「具合悪いんで出て行ってもらえますか。」

や「元気になったら帰るんだぞ。」

そういって彼らは出て行った。

た「もう大丈夫ですよ。」

『なんで私なんかをベッドなんかに？』

た「あの二人正直めんどくさっかたよね。」

た「もしかしてあんなことやられると思った？」

私の顔はひきつった。

た「ごめんごめん。冗談。」

冗談にもほどがあるやろ。

た「おれ棚澤。棚澤龍昇。Aちゃんだよね。」

『はい...』

た「同じクラスだからよろしく。」

た「帰りは先生とだいちくんに見つからないように気を付けてね。」

『ありがとうございます。』

た「屋上にまだはじめくんいるから誘ってふたりで帰りなよ。」

私は帰り不安だったのでそうすることにした。

龍昇さんはそういうとベッドから起き上がりパソコンを開いた。

一体何者なのだろう。

わたしはもらったおにぎりを食べながら屋上へ向かうことにした。