ちぐはぐフレンズ【渡辺】

この暑さは夏だけのせいじゃない ページ6

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外に出るなりみんなに駆け寄って『まじでやばかった！終わったと思ったもん』なんてはしゃいでるA、何もありませんでした何て顔で「こいつふっつーに話し出すの。やばくね？」って言う俺。

肝試しは最後までできなかったけどいい思い出といえばいい思い出だ。

そろそろ帰るかってそれぞれ歩き出して別れ道に差し掛かった時、「そうだ、今度の夏祭りみんなで行こうぜ、浴衣着てさ！」と言うふっか。

そういえば来週夏祭りあるんだっけか。その頃には補習も終わってるし、なんだかんだ会うのは久しぶりになんのかな。



家に帰っていざ寝ようと目を閉じると瞼の裏に浮かぶのは今日のAの真っ赤な顔。全然寝れん。思い出すだけで顔熱くなってきてんだけど、どうなってんのこれ。あいつどんなパワー持ってんだよ。

まあ、どんだけ眠れなくても朝はやってくるもので。寝ぼけた頭でカレンダーを見ながら8月も半分終わったなって考える。今日も補習か。……あれ、今日で補習最後じゃね？


身支度を整えて家を出れば鳴るスマホの通知。え、A？




Aしょうたー、今日補修の後モール行こ

翔太何で俺?いいけど

Aせっかくアイス奢ってやろーと思ったのに

翔太まじ?行く行く。寧ろ行かせて

Aうわ、ちょろいなこいつ




いや、まじで何で俺？照とかふっかでもなく？っていう俺の疑問はあっさり解かれる。皆に断られた後の最後の砦が俺かよ！！！





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