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睡眠 ページ7

「それは、一体全体どういうプレイなんでしょうか……」
「……言い方を変えます。一つ目は、絶対に貴方から触れる事は無いようにお願いします」


……謎すぎる。困惑を隠しきれない私に構わず、青年は次々に条件を口にしていく。二つ目、僕より先にベッドから出ない事。三つ目、出来る限り動かない事。四つ目、両手は必ず布団から出して空けておく事。


「……あとは随時付け足します」
「はァ。りょーかい………………もしかしてマグロが好きだったり…?」
「だからなんで貴方は全部そっちの方向にもって行くんですか!!全部文字通り受け止めろ!!」
「……えぇ、だってそれ……」


本当にただ寝るだけになるよ?一生懸命絞り出した回答も一蹴され、文字通り受け止めた回答を青年に言えば……彼はやっと分かったかという顔をして。……えぇ。


「僕は別にそういう相手をして欲しくて貴方を買ったんじゃない」
「……本当にただ寝るだけ…?」
「そうです」


……青年と会話すればするほど彼の事が分からなくなっていく。彼はきっと、理解なんて求めていないだろうけれど。私の仕事は彼の添い寝係である事だけで、それ以上は決して求められていない。


「……分かった。じゃあ早く寝よっか」


私はベッドを指さすと一直線にそこへ歩く。振り向くと青年は着いてきていなくて、一度声をかければ、考え込んだ顔からハッとしたような顔をして、私へ歩み寄ったのだった。





「それでは、おやすみなさい」
「おやすみ〜」


出来るだけ声を潜めて挨拶を返す。高級ホテルのベッドに手の平くらいの隙間を空けて、並んでただ寝転ぶ。そういう経験があまりにも異質に感じてしまい、直ぐには目を閉じる気にはなれなかった。何となく隣を見やれば……彼のグリーンアイが私を射抜く。気まず。


急いで天井へと視線を戻した。彼の方では一切布が擦れる音もしなくて、生きているのか不安になる。本当に何もする気はなく、ただ眠るだけらしい。布団から出ている両手を意味もなく擦り合わせて、目を閉じた。一夜を共にする事はあれどカモの隣で眠るなんて絶対しなかったからか、頭にはごちゃごちゃした違和感が漂っている。


眠れなくとも、寝ているフリをしなければ。それが私に望まれた仕事である。目を閉じて脳を空っぽにして___
















スルり、布の擦れる音が隣からした。

甘えて→←疑惑



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作品ジャンル:恋愛
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利き手(プロフ) - 仕事の休憩中に見つけて帰るまでに一気に読み切ってしまいました...きっとこれがmcやgkが出てくる物語じゃなくても大好きになっていたと思います。最初から最後まで美しくて、どこか神秘的で読んでいてすごく引き込まれる作品でした。完結おめでとうございました。 (12月29日 16時) (レス) @page49 id: fbcc91bb13 (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - 素敵な作品を読ませて頂きました…最後までどこか品があって、それでいて読んでいて面白くて、展開が気になる素晴らしい話でした…本当に読めて良かったです (9月19日 2時) (レス) @page49 id: e4e98c4f7d (このIDを非表示/違反報告)
YURIKA(プロフ) - 完結おめでとうございます!最初から最後までマジェmcの素晴らしさが詰まってて、楽しく読ませて頂きました。素敵な作品をありがとうございました!🥰 (2023年1月23日 22時) (レス) @page49 id: 2ef72ec18a (このIDを非表示/違反報告)
パントマイム(プロフ) - 完結おめでとうございます! 連載当初からこっそりと追わせていただきましたが、本当に最高でした! 終始どうなるかとドキドキしっぱなしで、無事最後は3人にとって幸せな結末に辿り着いたようで本当に良かったです! 素敵な作品をありがとうございました💗 (2023年1月23日 21時) (レス) @page49 id: 664cb7fff4 (このIDを非表示/違反報告)
ぴた(プロフ) - 霰さん» ありがとうございましす😭マジェknmcの魅力をもっと繊細にかけるように頑張ります! (2022年12月25日 19時) (レス) id: 2515d01abe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴた | 作成日時:2022年11月2日 20時

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