嫉妬 ページ39
【you】
油断した。
いろんな感情に振り回されても、やはり大我との空間があまりにも心地よくて。その結果、ついつい呑みすぎて箍が外れた。
「慎太郎、だよね？」
ジャニーズ関係以外で、大我を“きょも”と呼ぶ人は居ない。そして今、私と関わりがあるジャニーズは慎太郎か高地くん。
「うん」
頷くしか、ない。
「・・・ごめんなさい」
「ごめんって」
謝るようなこと、したの？って訊かれて、ふと考える。
「・・・どした？」
謝るようなことはしてないし、そもそも大我は彼氏でもなんでもない。
責められるとしたら慎太郎の“方法”がちょっとばかり過激で、彼女ちゃんに張っ倒されてしまえってことだけ。
「別に悪いことはしてないと思うけど」
「ん？」
「慎太郎のこと、怒らない？」
「・・・ごめん、意味がさっぱり」
ですよね。
「たいした話じゃないよ」
「スッキリしたいから、話して」
「慎太郎のことは」
「内容による」
大我の体重が私にかかる。
「あと、内容次第では、襲うから」
-----
【taiga】
俺に組み伏せられたまま、Aがポツポツと話し出す。
「・・・ふうん」
Aにとっても慎太郎は弟みたいなモノだし、手なんか出す気は無かったんだろう。
単純に俺とAの関係をなんとかしたかった故の行動ってのも解る。
「隙ありすぎ」
「ごめん」
「俺以外のオトコ、部屋に入れちゃダメ」
彼氏でもないくせに束縛かよって思ったけれど。
嫉妬を封じ込めて話を整理してみれば“俺のことが好き”って言ってるのと同じで。
「ふふっ」
「え！？」
「可愛いなあ」
好きなら好きって言ってくれればいいのに、素直じゃないんだから。
「よし、じゃあ、いただきます」
「はあ！？」
「内容次第では襲うって、言ったよね？」
それに、俺は特別なんでしょ？って囁くと、ビクッと反応して。
「・・・うん」
「よろしい」
そのままAにキスをして。部屋着に手を入れて、片手で背中のホックを外す。
「・・・大我」
「ん？」
「誰に教えてもらったの？」
さっきの仕返しとばかりニヤニヤしているA。
「うーん、いろんなオンナ？」
「うわ、最低」
「Aを狂わすくらい、余裕かもね」
「・・・ダメ、優しくして」
「無理」
「ちょっと、こっちは5年以上シてないんだから！」
「はいはい、もう黙って」
この時は、Aの気持ちが俺に向いたことに満足していて。
大人として大事なことを先延ばしした結果、後悔するなんて思いもしなかった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 570人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
tamami(プロフ) - MMMさん» コメントありがとうございます！嬉しいです。 (2020年9月4日 17時) (
レス) id: 22fb3c50cf (このIDを非表示/違反報告)
MMM(プロフ) - 最高でした。数少ないお気に入りの大好きな作品になりました。素敵な作品をありがとうございました。 (2020年9月4日 1時) (レス) id: 649dee7d4f (このIDを非表示/違反報告)
tamami(プロフ) - りかちゃまさん» こちらこそお読みいただいてありがとうございます(^^) (2020年8月7日 21時) (レス) id: 22fb3c50cf (このIDを非表示/違反報告)
りかちゃま(プロフ) - いつも読ませていただいてます！ありがとうございます (2020年8月7日 18時) (レス) id: 09587eedf4 (このIDを非表示/違反報告)
tamami(プロフ) - ゆめの*123さん» ありがとうございます(^^) (2020年7月29日 19時) (レス) id: 22fb3c50cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：tamami | 作成日時：2020年7月22日 16時
