悪魔で、ヒーロー (ページ12)

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悪魔　11 ページ12

翼で空を飛び、敵を探した

倒すのは簡単だが一度どのようなものなのか見てみたかったのもある

ガシャン
音がしてそちらを見ると、予想以上の巨大さと繊細さを誇る仮想敵ヴィランとかいう奴が待ち構えていた

「標的捕捉、ブッ殺ース！！」

『へぇ～あれか…』
案外、脆そうだ

ロボットを捉えると、掌に傷をつけ血を出した

『ソードエクスカリバー』
溢れ出した血が無数の剣に形を変えてゆく

『壊せ…』

バッ
ｽﾞﾄﾞﾄﾞﾄﾞｯ

ロボットに剣が突き刺さり、倒れる

半数ぐらいは倒したかな…

あとは下に降りてやろう

『何点稼いだんだろうか』

目の前でロボット同士が戦っているのに興味がない僕は現在の得点について呟く

試験も中盤に差し掛かり、受験生にも疲労が襲いかかる頃
仮想敵の数も少なくなってきた

『暇だ……』

あっ
雄英のプロヒーロー達に俺の力の一端をみせてやろうか…

『我ながらいい案だな』

体の中の血液を操り、体の温度を上げる

『脚力増強、腕力増強』

そう唱えると脚と腕に力が湧いてくる

『さぁ、思う存分暴れよう！！』

一気に仮想敵の目の前まで跳び、一蹴り入れる
そして粉々に破壊される仮想敵を尻目に市街地を駆けていった

それから、ビルの上から獲物を探していると、例のお邪魔虫が見えた

圧倒的脅威を目の前にした人間の行動は正直だ。

それを俺は知っている。

0Pヴィランを目にした俺は...

『やっと楽しくなりそうだ』

つい不気味に笑みを零した

あいつ、壊しがいがありそうだな・・・・・・

奴の近くまでくると、遠くでみるよりますます大きい

しかし、僕はふと目を見開いた

0Pヴィランの近くで瓦礫に足を挟まれ、動けなくなっている人たちがいたからだ

『チッ…』

素早く翼を出し、その人たちのところに向かった