特別なキミ (ページ12)

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従兄弟ページ12

Aside______

クランクアップまであと１週間。

感動系のstoryなだけに、演者も本読みの段階で号泣してしまうから、目がウサギみたいに赤くなったまま帰ることも多い。

最近、目黒さんはコンサートと映画の番宣で忙しくしているようで、テレビに写る姿はだいぶ痩せてしまっているように見えて、ちょっと心配。

仕事モードからの切り替えが難しくなってしまうほど役に入り込んでしまったら、帰宅途中に立ち寄るのは此処。

A『朔(さく)ちゃん！』

朔「お！A久しぶりだなぁ～(⌒‐⌒)まぁ～たウサギみたいに泣き腫らして～( ´ー`)」

A『演技派なの！！( ≧∀≦)』

朔「そっかそっか！( ´ー`)いつもの？」

A『ぅーーんと、、今日はいいや、ホットココアだけ飲みたいな(^ー^)』

朔「おっけ！待ってろ！激旨ココア作ってやるから(⌒‐⌒)」

A『よろしく～、朔ちゃん(^ー^)』

朔ちゃんてゆーのは、、私の父のお姉さんの息子さん。
分かりやすく言えば従兄弟。

昔から料理とか大好きで、ちょこちょこ作ってるの見てたし、振る舞ってもらってた。

若いのに、店も構えて自分の力で好きを仕事にした尊敬するお兄ちゃん。

朔「うぃ！出来たぞ！激旨ココア！！」

A『ありがとぉ～( ´▽`)はぁ～美味しそぉ！』

朔「早く飲めよ！って言いたいけどA赤ちゃん並みに猫舌だもんな？…ってことで、飲みやすい温度にしておきましたが？」

A『えー！ほんと？』

そぉ～っと口をつけてみると、ちょうど良い温度！！

A『ん～～( ´ー`)ほんとだぁ( *´艸)嬉しい！てゆーかほんと激旨っっ！！ありがと！！』

朔side_____

俺の従姉妹、吉井Aは今や超有名人だけど、お互いまだ小さい時は、俺の後ろを

___朔にぃちょっとまって！
…ってくっついてきてたなぁ。。

それがいつの間にか、手の届かない存在だ。

でも俺が店を構えてから、Aはよく顔を見せてくれるようになって嬉しかった。

血の繋がりがある以上、望めないAへの気持ちを自覚してしまうようになったのはいつからだった？

朔にぃ、と呼ばれているときから本当は、その無意識な自覚があったのかもしれない。。

そして最近、ふとAが見せる表情が気になる。

それは今まで何度か見たことがある。

きっと、Aには

好きな人がいる。