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繋いだまま ページ44
緑side
数秒経ち、視界が明るくなる。
たぶん実際は一瞬で離れたんやろうけど、俺にはその時間がすごく長く感じられた。
長い沈黙が続く。
いつのまにか遠くにたくさんおった人達もぞろぞろと帰り始めとって。
でもそんなのを気にしてられんくらい意識は唇に一点集中しとる。
別に、初めてなんかやないのに。
赤「......帰るか」
そう呟いた彼の表情は辺りが暗いせいで全く見えない。
何考えとるんかな。
手はさりげなく繋いだまま。
岩をおりる時も無言で支えられて、ドキドキが止まらへん。
どれくらいそのまま歩いたんやろう。
気づけば辺りにたくさん人がいて、ガヤガヤと賑わっとった。
それでもまだ、手は繋いだまま。
人の目とかを気にする余裕もない。
赤「智洋さん足疲れてない?」
「へ、あ、うん。大丈夫」
そんな俺とは反対にしげは余裕そう。
彼にとって、こんなのどうってことないんかな、なんて。
少しネガティブになりかけた時、後ろから肩を叩かれた。
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作者名:もちもち子 | 作成日時:2020年7月5日 22時