現場 ページ33
赤side
あれから数日が経ち、花火大会の2日前。
なんとなく気まずい、というか、
俺がちょっと不機嫌というか。
まあ良好な関係ではない。
8割俺が悪いんやけど、智洋さんの態度も不自然やなと感じることがある。
元の関係に戻りたいなあ。
そう思いながら社内の廊下を歩き、自販機の前で立ち止まる。
どれにしようかなと思いながら百円玉を入れとると、近くの会議室から声が聞こえてきた。
男「あの、す、好きです。」
おいおいおい職務中やぞ。
そんな堂々と会議室で告白なんてしてええんか。
その大きな声からすると、営業部の1個先輩で1個歳下の人。
照史くんの後輩やな、告げ口しーちゃお。
?「えっと、その......」
ん?相手は.....男?
興味本位で立ち聞きしてしまう。
?「俺男やで.....?」
男「知ってます!でも、好きなんです。神ちゃんさんのこと。」
.....は?
神ちゃん、さん?
緑「でも、そんな急に......」
たしかに智洋さんの声。
やばい、1番遭遇したくない告白現場。
聞かない方が身のためやけど、聞きたい.....。
しかもそこ通らんと自分の持ち場に帰れへんし。
ああ、どないしよ。
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作者名:もちもち子 | 作成日時:2020年7月5日 22時