覚えてない ページ1
赤side
大きな声が聞こえて目が覚める。
眩しさに目をかすめながら声が聞こえた方を見ると、智洋さんが立っとった。
｢ん....どしたん？｣
緑｢な、んで.....しげがおるん....？｣
目をまん丸に見開いて驚いとる。
｢なんでって笑智洋さん覚えてないん？笑｣
そう聞くと頷く智洋さん。
うそやん。全部覚えてないん？
｢え.....誕生日パーティーは覚えとるよな？｣
緑｢おん、覚えとる｣
｢んで俺と一緒に帰ったのも覚えとる？｣
緑｢覚え.....とる｣
じゃあやっぱり.....
｢俺が家まで送ったのは？｣
緑｢......覚えてへん。え、なんでや？｣
｢智洋さん熱出してん｣
緑｢え！？ほんまに！？今俺元気やで｣
元気アピールなんか手を広げて飛び跳ねとる。
なにしとんねん笑かわええなあ
緑｢でもなんでしげ泊まっとるん？｣
.......。
あなたが寂しいとか言って帰してくれへんかったんやけど？
でもそう言ったら絶対追い出されるから、適当に理由をつける。
｢終電間に合わなかったから泊まらせてもらってん。ごめんな？｣
緑｢いや、全然ええけど....覚えとらんくてごめん.....｣
ほんまやで。昨日どんだけ振り回されたか。
智洋さんがいつも通りなせいで昨日のことが全部夢やったんやないかと思うわ。
｢.....とりあえず朝ご飯食べる？｣
緑｢あ、お、俺作る！｣
｢だーめ、智洋さんはゆっくりしとって｣
そう言ってキッチンに向かうとなぜかついてきとって、結局2人で軽く朝ご飯を作った。
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作者名：もちもち子 | 作成日時：2020年7月5日 22時
