. ページ3
.
.
.
「おはよー野薔薇ちゃん……」
昨日の訓練で基礎体力を身につけるべく、死ぬほど走らされて疲れが取れないまま今日がきた。
「…寝癖、酷いわよ。」
朝が弱い私はいつも野薔薇ちゃんに身だしなみを整えてもらう。
昨日は「目開いてんの?」だった。
「え〜、なおしてなおして。恵くんに見せられない」
「ったく。ほら、直してあげるから座んなさい。」
「わーい」
.
.
.
「おはようおはようおはようおはようおはようおはようおはよう」
野薔薇ちゃんにしっかり寝癖を直してもらい、今は教室のドアの前で佇んでいる。
「ブツブツ言ってないでほら、今日はアンタから入んのよっ」
「うわっ!」
トンっと野薔薇ちゃんに背中を押されて軽くドアにぶつかる。痛い。
「野薔薇ちゃぁん……」
「そんな顔してもダメよ」
「ちぇ」
ふぅ、と一息ついてドアの取っ手に手を掛ける。
「あっ、おは〜!今日は珍しくAがドア係?」
「おはよう悠仁。ドア係って…」
「いつもは釘崎がドア係だろ?」
「私がいつも雑用してるみたいな言い方すんじゃねーよ」
ドアを開けると、こちらから声を掛ける間もなく悠仁が挨拶をしてくる。
この流れで恵くんにもサラッと挨拶しなきゃ。
トン、と静かに自分の机に鞄を置いて隣の席に座る恵くんに視線を向ける。
すると、私の視線に気付いた恵くんがこちらに顔を向ける。
んんん、今日もかっこいい……
「あ、えっと…」
言え、言え自分。
恵くんは優しいから待っててくれてる。
「お、おはよー……ござい、マス」
.
.
「あぁ、おはよ
なんで敬語なんだよ」
「!」
緊張やらなんやらで何故かカタコトの敬語を言い放った私に、恵くんはくすりと笑う。
かっ、かっこいい無理やめて
「っあはは、なんでだろうね」
初めて自分から挨拶できた達成感と、恵くんに返してもらった嬉しさで胸がいっぱいになる。
1204人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
肉じゃが - なぜだ…恵推しじゃないのにこの小説が神様に見えてきた… (8月15日 18時) (レス) @page34 id: 42198287f0 (このIDを非表示/違反報告)
吹雪 - アイラブメグミイイイイイイイイイイイイイイイイイ 投稿頑張ってください!応援してます!この作品めっちゃ好きなので!ニヤニヤが本気で止まらないです!!!いいなぁ夢主ちゃん。私も恵君に可愛いって言われたいよーーーー😭 (2022年8月30日 17時) (レス) @page23 id: ad117a8b13 (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - あぁぁぁぁぁぁ!恵君かっこいい!私の顔今真っ赤です!今後も頑張ってください! (2022年1月8日 15時) (レス) @page34 id: 634c848308 (このIDを非表示/違反報告)
シーエル目つぶし(プロフ) - やばいニヤけが止まらない、、!w (2021年7月9日 16時) (レス) id: 7ab4427546 (このIDを非表示/違反報告)
鈴神(プロフ) - もち明太さん» ありがとうございます〜!!よろしくお願いしますっ! (2021年2月17日 19時) (レス) id: ed116a4644 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もち明太 | 作成日時:2021年1月16日 17時