さよならじゃなくて (ページ10)

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8話ページ10

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『…その人だれ？』

母｢アンタが父親欲しいって言うからつくったよ。｣

父｢えっと、Aちゃん？よろしくね。｣

『うん！、』

相変わらず帰りは遅いけど、周りの人と一緒ということが嬉しかった。

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しかしそんな仲良しこよしも数年後には完全に崩れていた。
私は成長するにしたがって実の父親に似てきていたらしい。
いつの間にか居なくなっていた父親(仮)。あとから聞いた話によると DV夫だったそうだ。母親はそのストレスを私にぶつけるようになった。身体は痣だらけ、体調も崩しがちになった。そんな私を見て母は余計に殴り倒した。

虐待を受け続けたある日。
ついに母親は帰ってこなくなった。何日間も待ってみたけど、全然帰って来ない。不幸中の幸いなのか、それとも不幸なのかは分からないが学校は長期休みだった。

前と同じようにしたらまた警察に連れてかれるのではないか、そう考えた私は夜ではなく昼に、家にあった僅かなお金だけを持って家をでた。そしてなるべく遠くまで、遠くまで走った。
小学生高学年とはいえ母親からなにも教わってない私に行く宛なんかなく、どこか分からない街をさまよった。

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公園で倒れ込んでいた私を拾ってくれたのは、他でもないジャニーさんだった。
そのままジャニーさんのお世話になった。学校も転校して、新たな生活が始まった。

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そしてついに私はジャニーズ事務所に入った。
最初は嫌々だったけど、あの人を見返すためだと思ったらやる気がでた。
女ということもあり辛いことも沢山あったがとにかくガムシャラに、周りのJrに負けずに突き進んだ＿。