さよならじゃなくて

6話 ページ8

・



『ファンのみんなに言ってたことがほぼ全部。みんな知ってると思うけど私はファンのみんなを笑顔にするために、1人でも多くの人を笑顔にするためにこの活動をしてる。…もちろん"あの人達"を見返すためでもあるけど。』


岡｢A…。｣



『…この前さ、ファンの子からな手紙になんで努力しないでほかのメンバーの横に平気な顔して並べるのって書いてあったの。普段そういう手紙って真面目に受け止めないようにしてるんだけど、その手紙だけはすごく心に刺さった。みんなを笑顔にしますなんて言ってるだけで、私は何も出来てないって。』

『この事務所では…有難いことに紅一点っていう視点で注目してもらえるけど他の事務所行ったらそんなの通用しない。私は紅一点に甘えて…なにもしてなかった。ファンは笑顔に出来てても…私が本当に笑顔にしたい人達を笑顔に出来てない。それに気付いた時…いつまでもこうしてられないなぁ…って思ったんだよね。』

『…もちろん最初はグループ抜けるとかそんなことは考えてなかった。グループにいながら、自分の出来ることをもっともっと探そうって。…でもその時、やりたいことがふと思い浮かんだ。それなら…私が本当に笑顔にしたい人達を笑顔に出来る、助けてあげられるって。でもそのやりたいことをやるためにはこのグループを抜けないといけない。』

『…そのやりたいこと。…海外に行って、困ってる子どもたちを助けること。虐待を受けて…私みたいに捨てられた子どもたちを助けること＿。』

7話→←5話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す