あおいろ4

過ぎ行く日々5 ページ7

宏太side

病院について裏口から通してもらい、急ぎ足で慧の病室に向かえば、ちょうど亀梨先生が出てきた。

その落ち着いた様子にホッとした。

宏太「先生、慧は？」

亀梨「見つかった時は少し危なかったけどもう大丈夫だ。安心していいよ。意識もはっきりしてる」

よかった……本当に……

亀梨「ただ、熱もあるし体力も使ったからほどほどにな？」

くしゃっと頭を撫でられる。

俺立派な大人なんだけどな…

でも、そんな先生が少し兄貴っぽくて恥ずかしいながらも安心感があり、張り詰めてた緊張が解ける。

宏太「分かってますよ…」

うん。分かってる。

ただ、頭で理解してても出来ないことも多いのが俺。案外、猪突猛進タイプだったりする。

宏太「光…」

光「ん、大丈夫。俺慰める係ね」

宏太「頼むね。大貴と雄也も…」

雄也「いつも怒り役やらせてごめんね」

小さな声に振り向けば、少し申し訳なさそうな雄也と、めちゃくちゃ心配そうな大貴。

俺の弟達は人の痛みがわかる優しい子だよ。本当。

宏太「何言ってんだよ。お前らがいるから俺はちゃんと言いたいこと慧に言えんだよ。ほら、あんま時間経つと慧が寝ちゃうから」

みんながみんな思うように叱ったら、慧の逃げ場がなくなってしまうからね…

一応軽くノックをして、ドアを開ける。

いつものベッド周りの様子とは打って変わり、なんだか急にドラマの世界に飛び込んだみたいな…

慧は色んな機械に囲まれていて…本当に大丈夫なのかと心配が再びわき上がってくる。

そんな俺らを見てか、

慧「んぁ、ごめんねみんな」

慧はペロリと舌を出した。

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