あおいろ

俺の病気2 ページ5

慧side


見慣れた病院、顔馴染みの受付のお姉さん。



診察室に入って、いつものように心音を聞かれる。



亀梨「ちょっと疲れちゃったか？」



亀梨先生がふんわり笑って聞く。



不整脈かな…



慧「……別に」




亀梨「んーまぁ許容範囲かな。歩いて来たんだろ？」



慧「うん…」



亀梨「不貞腐れてるなぁ…せっかく可愛い顔してんだからもっと楽しそうにしねぇか」


慧「病院に楽しそうに来る人ってとんだ物好きじゃないっすか」



それもそうだなーなんて笑う亀梨先生。


つられて少し口角が上がる。



亀梨「ん……でさ…この前の話なんだけど」


げ。きた。


亀梨「宏太たちは何て？」



………何も言ってないなんて言えねぇ



慧「んー、俺の好きなようにしていいって」



とっさに当たり障りのない嘘をつく。



亀梨「慧は？どうしたい？医者としては受けて欲しいってのが本音だけど、決定権は患者だからな」



慧「俺は………やりたくない………」




恐る恐る亀梨先生の顔色を伺う。




亀梨「……そうか。よし！じゃあまた薬1ヶ月分出すからちゃんと飲むこと。それから…」


くどくどいつもと同じ注意をされ、
ポンと頭に手を乗せられる。




慧「わかってる。俺もう子供じゃねーよ」



亀梨「俺からしたら十分子供だ」




誰かと同じことを………



慧「じゃーね、先生」



診察室を出て、薬をもらう。


病院をでたところで気づく携帯の通知。



大ちゃんだ。



”そろそろおわった？？まってるからちゃんと来いよ！”




慧「学校いくかぁ」





”ん。今から向かう”




そう返信して、学校へ足を向けた。

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