あおいろ

俺の病気1 ページ4

慧side


慌ただしく出て行く3人を見送り、ゆっくり光が作ってくれたご飯を食べる。


音がなくなった家が何となく虚しくて、何となくテレビをつけて聞き流す。


慧「ごちそうさま」



ご飯は好き。特に白米。


でもご飯の後の薬が嫌い。



慣れねえよ？苦いし…



飲まなかったらまた怒られるや…



慧「白米味の薬でねぇかなー」



バカみたいなぼやきはテレビの音に消され、しかたなく薬を口に放り込む。




慧「やべ、お茶じゃん」



まぁいいや。どうせ腹のなかで混ざるし。




慧「あー着替えなきゃ…」



食器を水につけて、のろのろ部屋に向かう。



慧「………はぁ」



最近は階段を上がるだけなのに、息が苦しくなる。




ペースメーカーを入れる手術をしないか？



先月の検診で亀梨先生にそういわれた…



根本的な治療が移植しかない俺の病気。



それでもすごく楽になるし、生活もしやすくなるらしい。



でも、いいことだらけじゃないし、お金だってかかる。


なかなか言い出せないまま1ヶ月。



慧「何か言われそう…」



憂鬱だな…


だらだらと身支度を済ませて、家を出た。

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