あおいろ

不機嫌2 ページ24

宏太side


いつも通り大貴を起こし、リビングに行く。


慧「なんでおかゆ………」



光「まだ本調子じゃないんだから。我慢しなさい」



慧は出されたおかゆを前にふくれっ面。



昨日よりずいぶん良さそうだな。



宏太「おはよ、どーよ？」


慧の隣に座り、そう聞くと


慧「もう治ったよ」



ケロリと答える。



光「嘘こけ！まだ微熱だよ」



すかさず光が訂正。



べーっと舌を出して、そっぽ向きおかゆを食べ始める慧。



宏太「まぁ、口答えできるならよかったよ。今日1日ゆっくりしたら土日挟むし。月曜から学校いけるんじゃない？」



なだめるように言ったんだけど



慧「別に本当だし。口答えしてねーもん」



慧はご立腹みたい。



でも…


大貴「慧！」



慧「あ、大ちゃんおはよー」




大貴が来るとふにゃっと笑い、昨日は心配かけてごめんね？ってお兄ちゃんしてる。




大貴「もういいの？しんどくねぇ？」




慧「平気平気ー。なのに光ったらおかゆしかくれねぇのー」




まったく、大貴を味方に付けようってか。




光「大ちゃん、慧ね、まだちょっと熱あるよ」



大貴「え、そーなの？」



慧「あぁもう！光のばか。しーらない」



文句を言いつつ、出されたおかゆはきちんと食べて、慧が席を立つ。



光「あ、慧！薬飲んでねぇだろ！」



父さんの部屋に戻った慧に、光が水と薬を持っていった。


きゃんきゃんとプチ喧嘩をする双子。



なんかもう微笑ましいわ……



大貴「あれ、雄也おはよ」



あれ？今日は休みなんじゃねーの？



大貴の声に振り向くと、ちゃんと身支度を済ませた雄也。



雄也「いや、急に仕事入ったんだよね」



宏太「お前ほとんど寝てねぇだろ？大丈夫か？」



雄也「まぁ、そうだけど、プロなんで」



ニコッと歯を見せてわざとらしく笑う雄也。



宏太「なんかムカつくな…」



大貴「うん、なんかムカつく」



雄也「えぇ！？」



…………ということは



宏太「慧、ちゃんと大人しくしてろよ？」



光に負けて、薬を飲んだ慧はブスッとしてる。



慧「もー！わかってる！うるさいなぁ！ほらみんな早く行きなよ、時間」




あ、やべ！




慧の一声でドタバタとみんな玄関に向かう。



昨日の今日で慧を半日一人にするのは少し心配だったけど、今の様子を見れば大丈夫かな…

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