あおいろ

夏の匂い5 ページ49

光side

慧「え！就職！？」

光「うん。公務員試験受けるつもりだよ」

びっくり顔の慧。放課後にお見舞いに来たら、進路どうすんの？なんていつも聞かないことを聞かれた。

俺は前から就職するつもりだったから、それを伝えたんだけど、やっぱり慧は知らなかったっぽいね。

慧「そう…なんだ…知らんかったわ」

慧はどうするのか…聞こうか少し迷って辞める。きっと決まっていないから俺に話を持ちかけたんだろう。

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慧side

びっくりした。てっきり進学するもんだと勝手に思ってたら……

慧「就職かぁ…」

まぁ、その選択肢は俺にはない…

こんな奴雇ってなんてくれねぇしなぁ…

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光「………あ、そういや結果どうだった？」

慧「結果？」

光「検査だよ検査！手術の日決まってねぇの？」

あぁ。

慧「大丈夫だった。予定どうり明後日だよ」

光「ん。よかった。明後日なら休みだし、朝から来れるわ」

光の言葉に内緒でホッとする。

ぜってー本人には言わないけど、すごく心強い。

きっと宏太や雄也は仕事だな…

光「……怖いか？」

ドキリとしたのは、きっと怖いから。

慧「……別にー」

光がじっと見てくるから思わず目をそらした。

光「……今日ね、宏太も雄也も大ちゃんもこれないんだってよ？」

ふわっと髪を撫でられる……

慧「ばっか！そんなこと言っても俺は泣かねーぞ！！」

光「ちぇっ…んだよー泣けよそこはー」

慧「何感動物のドラマにしようとしてんだよ」

光「俺、かっこ良くて優しい人気なキャラになりたかったわ」

くっそ。馬鹿だよこいつ。



でも、少し泣きそうになったのは秘密。

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