あおいろ

絶対的責任3 ページ32

大貴side


慧はもう眠くないみたいで、ボーっと天井を見つめている。



宏太と雄也にも一応連絡を入れておこう。



”慧が発作起こした。今は落ち着いてるけど一応連絡しとく”



よし、こんなんでいいよね。




慧「大ちゃん……」




大貴「ん？どした？」




慧「………別に……」



慧はなんだか落ち着かないみたい…



慧「…………ねぇ、光まだかな……」



………… 。



さっき慧が授業出てこいって言ったんじゃん。



と心の中で思うけど言わない。



大貴「んー、まだかなぁ……あと2時間もすれば帰ってくるよ。慧は俺で我慢してくれるんでしょ？」



慧「…………んー…」



普段から仲の良い2人。


慧が弱ってる時は特に。


光は過保護になるし、慧は光に甘えたがる。



大貴「………どうする？帰ってきてもらう？」



慧「………………」



さっきはあんなお兄ちゃんぶってたのに。


光が少しパニクってたからね…



慧は何も言わないで、俺の手をキュッと握る。



その目は潤んでいて、今にも涙がこぼれそう。



大貴「寂しいって言えば、光は飛んでくると思うよ…？」



俺は慧を見ててあげれても、甘えさせることはあまりできない。



慧が甘えてくれないから…



慧「………………光に会いたい…」



大貴「ん、すぐ来てもらおうね」



静かに涙を流す慧の頭を撫でてやり、光に連絡を入れる。




きっとまだ昼休みだから気付くよね…



……


大貴「あ、もしもし光？」



光「どうしたの大ちゃん慧になんかあった！？」



案の定、光はすぐに電話に出てくれて、



慧がやっぱり光に会いたいって泣いてると言えば、電話の向こうでガタガタと音がした。



きっと急いで帰る準備をしてるんだろうな。



光「すぐ帰る！」



その一言で一方的に電話は切られた。

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