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自虐家のアリー 1 ページ6
いずれにしても立ち去らなければならない。
私の心は傷付きすぎた。
こもった部屋の中では、荒んだ心が悲鳴をあげた。
開かないカーテン。
割れたカップ。
流し台の腐乱したキャベツ。
その全てが私の全てだった。
愛と呼べば全てを許した、
母の仕打ちも割れた爪も
全て、あの人が悪いわけではないのだと
私はそう思い込んで。
酷く痩せた膝を抱いて
責めるのはいつも自分のことばかりだ。
「お前なんかどこか消えちまえ」
そう言われたとき始めて気付いた。
行きたい場所なんてどこにもない。
「此処にいさせて」
と泣き喚いた。
「窓から小さく海が見えるから、父さんとこの部屋に決めたの」
そう昔に嬉しそうに話していた母は今夜もまだ帰らない。
窓から見える海を見た。
あの海と1つになれたら
そう思ったら、少しだけ笑えた。
それが、なんなのかはまだわからない。
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