想定内らしい ページ32
私はなんて運が悪いのだろう。
昨日の件でアルハイゼン先輩に会いづらくなってしまったので、休憩時間を狙って
執務室に来たのに•••!
「Aか。その資料は此処に置いといてくれ。」
何で居るんですか???
休憩時間は如何した?
「君が俺に会いづらいと考え、休憩時間を狙って執務室に来ようとしているのは
俺の想定内だ。」
『そうですか•••••』
怖過ぎる。
エスパーじゃん。と云うか、アルハイゼン先輩は昨日の件気にしていないのだろうか?
私だけ一人でなんか意識したり緊張したりとかなってるのに。
真逆、「昨日は昨日、今日は今日の事」みたいなそう云う考えをお持ちなのか。
私は大きく溜息を吐いた。
『はぁ•••••••。』
「む?A、如何かしたか?」
如何も何も約8割は貴方の所為です!!
これじゃあ全く、残りの資料が捗らない。
するとアルハイゼン先輩はグイッと私に近付いた。
「成る程。矢張り、本当の気持ちを相手に言えば相手も意識してしまうと云う効果は
本当の様だな。」
『なっ••••••‼‼‼』
顔が一気に熱くなる感じがした。
其れと同時に頰に手を添えられる。
あ、なんかデジャヴ•••
私はアルハイゼン先輩の口を押さえた。
『ちょっと待って下さいぃ!』
「ん、そう云う雰囲気じゃなかったのか?」
雰囲気でやろうとしないで下さい。
私もその雰囲気に呑み込まれ掛けたけど、此れはアウトだ。
『も、もう•••雰囲気でやるもんじゃ無いんですからね!
兎に角、私は用事があるので帰りますから!!』
そして私は猛ダッシュで部屋を出た。
「雰囲気でやるものじゃないと言うのなら付き合えば“やっても良い”と云う事なんだな、A。」
アルハイゼンはAが居なくなった執務室でボソリと呟いた。
150人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
鬼ごっこ(プロフ) - まなちさん» ありがとうございます!中途半端な終わり方でやってしまいましたが、面白かったと言ってくれて嬉しいです! (9月1日 23時) (レス) id: cfe48e5587 (このIDを非表示/違反報告)
まなち - 面白かったです!お疲れ様でした!! (9月1日 21時) (レス) @page43 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ