好きな人 ページ30
アルハイゼンside
カーヴェが店で余計な事を言ってしまった所為でAがずっとさっきから
考え込んでいる。
『アルハイゼン先輩が好きになりそうな人と言ったら•••交流がある人。
ファルザンさんにニィロウさんぐらい?
難しいな。でも、若しかしたら酔っ払ったカーヴェ先輩の事だし•••••••』
君は自分を恋愛対象として入れないのだな。
まぁ、苦手な人には好かれたくも無い筈だ。だから恋愛対象に含めていないのだろう。
だが、前迄は「家まで送る」と言えば「今日は予定があるので送りは要りません」
と何時も断られていた。
しかし、今日は「家まで送る」と言うと彼女は断りもしなかった。
此れは大きな進歩だ。
苦手になるなとは言わない。
少しずつ、ゆっくり苦手意識を無くして貰えば良い。
その為にも一つ、矢張りAに聞きたい事がある。
『あ、アルハイゼン先輩、此処が私の家です。
態々送って下さってありがとう御座いました。』
「そうか。突然だがA、君に聞きたい事がある。」
『?、何ですか?』
「君は俺の事が苦手か?」
『えっ••••••••其れは、•••』
Aは質問に対する返答に困った。
矢張り苦手か。
『すみません、正直に話しても良いですか?』
「あぁ、構わない。
俺は包み隠さず本当の事を言ってくれる方が良い。」
『そうですか。
私はあの事件迄は結構アルハイゼン先輩が苦手でした。
会えば罵倒の嵐でしたから。
ですが、今のアルハイゼン先輩は罵倒なんてして来ないですし、
表に出す表情が前よりも増えてきて、少し苦手意識は無くなりました。
じゃあ、私はもう家に入りますね。』
「•••••••Aは俺の好きな人は誰か気になるか?」
『!、矢っ張り居たんですね?!
誰ですか?ファルザンさん?ニィロウさんですか?』
Aは目を輝かせながら興味を示した。
「ふむ、そうだな•••ならこうしたらもう誰か分かるか?」
『え?•••••』
俺はAを壁に押さえつけたが、Aは目線を直ぐ逸らした為、手で此方を向く様にした。
「君はずっと勘違いしている様だが、俺は教令院で君と会ってからずっと好きだ。
分かったか?それじゃあ、おやすみ。」
『へ?••••••••』
Aの額に軽く接吻すると俺は自分の家に向かって帰った。
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鬼ごっこ(プロフ) - まなちさん» ありがとうございます!中途半端な終わり方でやってしまいましたが、面白かったと言ってくれて嬉しいです! (9月1日 23時) (レス) id: cfe48e5587 (このIDを非表示/違反報告)
まなち - 面白かったです!お疲れ様でした!! (9月1日 21時) (レス) @page43 id: 626fa9ab7b (このIDを非表示/違反報告)
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