56 ページ5
それはひどく懐かしくて冷たくて暗かった記憶。
ルナはAの中で静かに、着実に汚染していた。
…
｢シュヴァ、どうして私なんかを助けたの…｣
…、
ｼｭ｢君はいい子だね、〇〇＿＿＿＿＿｣
…
ｼｭ｢僕は君を好きでいられて良かったよ。
これからも変わらずにいたいよ｣
｢…私もだよ｣
…
ﾙﾅ｢ルナって、昔のあなたの事をそう呼ぶんでしょ？
あの狭く寂しい、まるであの村にいた時と同じ地下牢に閉じ込められていた気分だった｣
｢その気持ちをずっと持つ身はいつか滅んでしまう。
だから私はアヴァロンの塔にあなたを閉じこめた｣
そもそもなぜアヴァロンの塔なのか。
今よりもっと昔の話。
まだ幼い木を育てる2人。
｢ユグドラシル…あの大きな木の下にある泉の水を飲んだオーディンは
片目を犠牲にして魔力を手に入れた｣
ﾙﾅ｢それは知っている。私の記憶だもの｣
｢でもあなたは今私と合体してる。とても不安定だけれども。
やっぱり、反発しあう存在だとなかなか綺麗に合体出来ないみたいだね｣
ﾙﾅ｢…｣
｢幼いユグドラシルの木は枯れ、その上に私とシュヴァの住処である塔を作った。
だけど種は知らぬ間に成長を続け、あの木に刺さるかのように塔は建ってる。
アヴァロンの塔にあなたを閉じこめたのは、シュヴァと共にあるため｣
本当は知っていた。
シュヴァの日記を残したのは意図的な意味だったのだ。
シュヴァ自身も日記に一部を取り込んでいたのを知っていたから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 39人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たぬぽこ//tanupoko(プロフ) - 番外編があったら見てみたいなぁって思うほどに楽しかったです！(正気→笑気になってしまっているところがありましたよ) (2019年4月1日 19時) (
レス) id: 3fdd0e1326 (このIDを非表示/違反報告)
たぬぽこ//tanupoko(プロフ) - コメント失礼します。最後にはクザンとの約束を叶えられてホッとしました。自分の嫌な気持ちや記憶は苦しいモノだけれど大切なものでもある……夢主ちゃんがちゃんと受け入れられて良かったです。ちなみに、夢主ちゃんのクザンへの懐き方に心撃ち抜かれました(笑) (2019年4月1日 19時) (レス) id: 3fdd0e1326 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海原うに | 作成日時：2019年3月4日 6時
