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ルナとソルが不安定に合体したAという個体は
今ある現状を捉えると塔を飛び出し戦へと赴いた。
不完全な彼女はまだ夢を見ていた。
｢シュヴァ…｣
かつて旦那として迎えたエルーン族の男。
ﾌﾚｲﾔ｢今すぐにでも死んでしまいそうな哀れな竜の登場だ…
さあ、その魔力を全て私に捧げよ｣
巨大な竜、すなわちAはとても苦しそうだった。
暴れまくって近づくフレイヤを尻尾で跳ね飛ばした。
ﾉｱ｢これは…っ!?｣
ｵ｢ノア、Aに近づいてはダメだ！ドラフの皆も離れろ!!!
あれはただの暴虐の竜だ…誰も止められない｣
群がる虫たちを必死に振り払うA。
時折悲鳴をあげて地面に倒れる。
一体なにに悶えているのだろう。
本当はあんな虫たちにやられるほどヤワじゃないのは知っている。
それ故にAの過去を見たくなってしまう。
ﾌﾚｲ｢流石は我が嫁として相応しき竜の娘よ！
ああ…それほどにまで苦しみに足掻くのでればもう終わりにしてしまえば良いのに｣
ﾛｷ｢フェンリルよ、目覚めよ｣
マンドルの体が歪に変化した。
妖精は妖精ではなく、もはやそれは形を為していなかった。
巨大な狼の神。
それがマンドル。フェンリルだった。
ﾛｷ｢全てを飲み込むフェンリルよ。Aを食べてしまいなさい｣
しかしロキの声に反応しない。
ｵ｢ロキ。君はとんでもないものを生み出した。
それはただの殺人鬼だ｣
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作者名：海原うに | 作成日時：2018年11月18日 22時
