36 ページ36
クザンはAの夢を見た。
魘されるものではなかった。
どちらかと言うと心安らぐくらいだった。
見ていたのは過去のこと。
きっと側にいて影響が出ているのだろう。
シュヴァは全く怪しい者ではなく、ごく普通なエルーン族だった。
そして人間だった幼いAは次第に惚れていってしまった。
好きだった。
やはりそうだ。
心苦しいものだ。
｢ん…クザン、おはよ｣
ｸｻﾞﾝ｢おはよう。ぐっすりだったな｣
｢クザンは？｣
ｸｻﾞﾝ｢俺もだ｣
｢…先に目、さめてた｣
ｸｻﾞﾝ｢おじさんは目が覚めるのはやいのよ｣
Aちゃんはずっと若くていいねと付け足した。
歳上のはずなのに羨ましい。
綺麗な目でじっと見つめられているため、頭を撫でてやると抱きついてきた。
｢独り占め｣
ｸｻﾞﾝ｢おじさんはどこにもいかないぜ｣
｢ありがと、クザン｣
さて、今日は重大な任務だ。
いよいよピクシー族が動き出す。
クザンが司令塔であるマンドルを止め、Aはルナと決着。
ﾉｱ｢起きてくださいお二人共！全くお寝坊さんですね｣
｢うるさい｣
ﾉｱ｢今日は身を引きしめていきましょう！僕だって強いところ見せちゃいますからね〜!!｣
やる気十分のノアは2人の部屋に入って目覚ましをしていった。
ｱﾎﾟ｢マンドル様が動き出した。あと何時間かでこっちに着くはずだ｣
｢そう｣
ﾉｱ｢なんだか嫌な予感もします……｣
ｱﾎﾟ｢当たり前だ。私を攫ったのだから、あちらは本気で来るぞ｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 67人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海原うに | 作成日時：2018年11月18日 22時
