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｢よし、準備終わった！｣
彼女は少しの時間で島に繋がる魔法をかけた。
とても便利な魔法だ。
｢私の島、ユートピア島。エルーン、ドラフ、ピクシーが住む島｣
ｸｻﾞﾝ｢この輪っかの先がユートピア島か…俺は人類で初のユートピア島かもな｣
それはそうだ。
海外に誰もユートピア島なんて足を踏み入れたことがない。
神聖、かつ禁断の地。
｢私に任せて。絶対守る…｣
そう言いながら彼女は先に輪を潜り、島へ入る。
クザンもそのあとを追った。
体の大きな彼には小さいが、何とか潜れる輪を潜った先には
今まで見た島の中でも全く見たことの無いほどに大自然の広がる島。
巨大な木が辺りに堂々と生い茂る。
｢こっち！｣
緩やかな風の音しか聞こえなかった世界。
そしてAがクザンの名前を呼んだ。
巨大な木にドアがはめ込まれ、リスのような生活をしている彼ら。
｢私の家｣
彼女の家も巨大な家だった。
そして案内させてもらいながら入ると、そこはまた広い部屋があった。
外から見た時はそこまで太くない木だと思っていたクザンの目はおかしくなってしまったのか？
しかしこれは魔法だった。
｢空間拡張魔法｣
ｸｻﾞﾝ｢おっと…｣
足元に小動物。
しかも猫。
猫｢お師匠様が人間連れてきた?!｣
よく見れば猫ではなくてエルーンだ。
Aよりも耳が低い。
ｸｻﾞﾝ｢アンタは？｣
ﾉｱ｢僕はノアです！お師匠様の魔術を学ぶためにここに住まわせて頂いております！｣
ｸｻﾞﾝ｢Aちゃんはやっぱりすごい技術を持っているのかい？｣
ﾉｱ｢はい！およそ600年前の魔法戦争で大活躍致しました御方ですから｣
600年前にAは生きていた。
人間としてはとても並外れの生命力の持ち主たちだか、
魔法戦争で大活躍とはどれほどだったのか。
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作者名：海原うに | 作成日時：2018年11月18日 22時
