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この廃村とはおさらば。
しかしAからある要望があった。
｢クザンの能力みたい！｣
ｸｻﾞﾝ｢そんなに？｣
｢大好きなの。会った時、氷の道…綺麗だった｣
ｸｻﾞﾝ｢褒めてくれるじゃないの。いいぜ｣
この先使う事はまだまだ沢山ある。
Aに褒めてもらっては見せる他ない。
クザンは水がなくても凍らせることは出来る。
｢じゃあ水つくる！｣
しかしAはそれを分かっていない。
ｸｻﾞﾝ｢俺たち相性抜群だな｣
そう言うとAは｢うん｣と言って水を形成させた。
何処にもない水。
しかしこれは大気中の水分を凝縮させたもの。
大きく膨れ上がる水の塊。
魔法とは全く不思議。
ｸｻﾞﾝ｢んじゃ、いっちょやってやるか｣
魔法に頼っていたため、少し久しぶりに能力を使うクザン。
Aの形成させた大きな水は一瞬で氷に変わると、
それをAは浮かばせ空中分散させた。
もはや見たい、と言うよりもやりたかったのでは？
｢すごい！綺麗だね｣
ｸｻﾞﾝ｢いや…Aちゃん。俺作った氷壊したじゃないの…｣
｢キラキラしてる。嫌だった？｣
嫌いではない。
むしろその中にいるAは尊かった。
ｸｻﾞﾝ｢俺もAちゃんの魔法、もっと沢山みたいな｣
｢いいよ。私だけのクザン。いっぱい魔法みせる｣
純粋で、儚くて残酷な魔女。
Aはとにかく笑って見せた。
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作者名：海原うに | 作成日時：2018年11月18日 22時
