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｢ん｣
Aの耳がピクリと動いた。
歩いて少し経った頃、どうやらピクシーと思われる姿を感知したらしい。
ｸｻﾞﾝ｢犬っぽい…｣
｢みて、あそこ｣
周りは湖。そして木とキノコ。
しかし小さく光る物体がウロウロしていた。
一人の妖精。
｢あれピクシー｣
ｸｻﾞﾝ｢凄いな…未知の種族にこうして出会えるもんな…｣
｢静かに…｣
Aは小さな手をピクシーに向けた。
そして順番に指を閉じながらクッと手を引くと、そのピクシーは短い悲鳴をあげてこちらへ来た。
そしてAの手中に収まる。
ﾋﾟｸｼｰ｢な、何!?｣
｢…｣
ﾋﾟｸｼｰ｢ぐぬぬ…よりによってAに捕まってしまっ…
て、あれ？この人間は誰だ？｣
ｸｻﾞﾝ｢ピクシー族は小さいんだな？｣
｢うん。枝｣
ﾋﾟｸｼｰ｢枝いうな!!!我らピクシー族を侮辱するなどA、
貴様は痛い目を見ることに…いでででで!!!??痛い痛いごめんなさい!!!｣
ぎゅっと握りしめ、ピクシーを黙らせた。
卑劣だが、圧倒的力量(物理)の前ではピクシーも観念した。
｢お前たち、企んでる｣
ﾋﾟｸｼｰ｢私は知らない｣
｢マナが濃い。魔力手に入れた｣
ﾋﾟｸｼｰ｢これだからドラゴンは…痛い痛い！
…ピクシー族はユートピア島に神をもたらす儀式をしてるんだよ!!!｣
｢神は死んだ｣
ｸｻﾞﾝ｢なんかそれAちゃん言うと重みがわくな｣
しかし話に聞いていたものと違った。
ピクシー族はマナを集めて、復讐するのかと思いきや、
ユートピア島に神々をもたらす儀式を行おうとしていたのだった。
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作者名：海原うに | 作成日時：2018年11月18日 22時
