32・気持ちの名は ページ32
海賊だから殺しなんて当たり前だと思っていたし、A自身も今まで数え切れないほどの人間を殺して来た。
生きる為に、食う為に殺した命。
「だから彼の大切な貴女を殺せば、彼は私と同じように絶望を味わうわ」
憎しみを抱くようにそう言いながらナイフを取り出す女に、Aは笑いが込み上げてきた。
『あはは、ははっ…！』
「何がおかしいの？」
突然笑い出すAに女はイラついたようにナイフを振り下ろす。
そしてそのナイフは喰種であるはずのAの肌をいとも簡単に傷つけた。
『ッ、！』
「痛い？彼はもっと痛かったはずよ」
『…他人の痛みなんて興味ない』
吐き捨てるように言ったAにピクッと反応する女。
『ローが私を大切に思ってる…？何考えてんの、馬鹿でしょ貴女』
「なっ！？」
驚いたように顔を固める女にAは笑いながら話し続ける。
『喰種みたいなバケモノが人間に必要とされるわけないじゃない。ローだって私を仲間にしたのは興味本意でしかないんだよ』
胸の痛みが、更に強く感じた。
『人を食べなきゃ生きていけない私をどうやって大切に思うの？』
「…嘘よ」
『なんで嘘なんかつかなきゃいけないの』
「だって彼はずっと貴女の名前を呼んでたわ！眠っている時も、私を抱いている時も！！」
心臓が、強く音を立てて跳ねた。
けれど目の前の女はもう一度Aにナイフを振り下ろした。
『…分かってるよ、誰が1番馬鹿かなんて』
いつか、エトが言っていたこの気持ちの名前。
あの時は軽く流したA。自分には無関係だと思っていた。
けれどそうじゃなかった。
『ローを好きになった私が一番、馬鹿なんだ』
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イブ - 私は、ワンピースと東京喰種のどちらともはまっているので、もうめっちゃいい作品でした！ (2019年7月14日 14時) (
レス) id: ecc340d7eb (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - アリス・キーリングさん» ありがとうございます！ワンピ面白いですよね、本当に！！次回作も頑張ります…！ (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - 白ぴくみんさん» ありがとうございます！そうなんですね！コナン、面白くて…！！ご期待に添えれる様頑張ります！ (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - あやさん» ありがとうございます〜！！過去の作品も読んで下さっていたなんて…感激です！作者登録まで…(T ^ T)重ねてお礼申し上げます！！こんな作者ですがよろしくして下さいm(_ _)m (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
アリス・キーリング(プロフ) - 完結おめでとうございます！ワンピ私もどハマり中です！次作楽しみです！ (2018年10月21日 7時) (レス) id: f9dc96f517 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナー | 作成日時：2018年9月13日 19時
