21・本当の事 ページ22
Aは喰種の事について今まで話していた以上に詳しくローに話していた。
『人を食べてRc細胞を摂取してるの、私達。それでその細胞を赫包に溜め込んでるの』
「赫包?」
『うーん、よく分かんないけど喰種にだけある内臓みたいな』
死の外科医と呼ばれてはいても、ローとて医者。
人とは違う体を持つ喰種のAにはそれなりに興味があった。
「銃も刀も効かねェのか」
『うん。ただ私達がいた世界ではクインケっていう武器が唯一喰種を倒せる武器だったよ』
喰種同士で共喰いする事もある喰種の赫包を加工されて作られた武器であるクインケ。
Aの仲間だった者達も随分とそのクインケの材料にされたと言う。
「攻撃された致命傷になる事もないのか?」
『あ、弱点はあるよ』
Aはそう言って自身の腰あたりを指差す。
『ここ。私の赫包があるところ。前にここを攻撃された時さ、再生力が速いはずの私の再生が全く機能しなかった』
人間の4〜7倍もの力を有する喰種でも、赫包を著しく損傷すれば体に対する影響は大きい。
それでもAの再生力は喰種の中ではトップレベル。
潰れた内臓も数分で治り、切断された手足は数日で元どおりに戻る程だったのだから。
『他に何か聞きたい事あるの?』
「いや、充分だ」
『そっか、それじゃあ私の仕事ができたら教えてね』
Aはそう言って立ち上がるとローの部屋を出て行った。
こんなに自分の事を聞いてくるローに、むず痒いような感覚が芽生える。
だが、Aにはまだ話していない事が一つだけあった。
『赫者なんて、まだ言えないなぁ〜』
本当のバケモノの話は、まだ出来ない。
493人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
イブ - 私は、ワンピースと東京喰種のどちらともはまっているので、もうめっちゃいい作品でした! (2019年7月14日 14時) (レス) id: ecc340d7eb (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - アリス・キーリングさん» ありがとうございます!ワンピ面白いですよね、本当に!!次回作も頑張ります…! (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - 白ぴくみんさん» ありがとうございます!そうなんですね!コナン、面白くて…!!ご期待に添えれる様頑張ります! (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
ナー(プロフ) - あやさん» ありがとうございます〜!!過去の作品も読んで下さっていたなんて…感激です!作者登録まで…(T ^ T)重ねてお礼申し上げます!!こんな作者ですがよろしくして下さいm(_ _)m (2018年10月21日 12時) (レス) id: a25e8ef1cd (このIDを非表示/違反報告)
アリス・キーリング(プロフ) - 完結おめでとうございます!ワンピ私もどハマり中です!次作楽しみです! (2018年10月21日 7時) (レス) id: f9dc96f517 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ナー | 作成日時:2018年9月13日 19時