15話 ページ15
小瀧side
「っ!」
流星の言葉に、思わずうつむいていた顔を上げる。“きょうだい”、か…………
俺も、よく姉ちゃんに相談相手になってもらったなあ。親に話せへんことも、姉ちゃんになら言ってもええかなって思える。
藤井「俺、妹2人おるけど、よくお互い相談にのるし……親に言えへんことも妹には打ち明けたり」
神山「せやなぁ。やっぱ“きょうだい”って特別よね」
桐山「Aちゃんって、ひとりっ子やったっけ?」
神山「おん。……やから、両親以外に話せる人がいなかったんや」
濱田「……じゃあ、俺らがAちゃんのおにいちゃんになればええやん!」
急に大きい声ではまちゃんが言った。
あの時とおんなじ目や。一緒に住めばええやん!って言った時と。
重岡「……えっとーおにいちゃんって、7人で?」
濱田「せや!たくさんいた方が相談相手も多くてええやろ」
中間「うーん……」
いきなりおにいちゃんやれって言われても困るけど(俺、弟やし!)、はまちゃんのアイディアが一番いい気がするな……と、
神山「……んぉ!Aちゃん!」
神ちゃんがばっと廊下のほうを振り返って嬉しそうに言った。え、来てくれたん!?
どんな子なんやろ、さっきはちゃんと顔見られへんかったから……
A「………」
その子は、サイズが大きめな黒縁のメガネに、長い前髪でセミロングの髪をおろしていた。
前髪とメガネで目は見えへんけど、それでもその子の顔が整ってるのがわかる。
神山「とりあえず、座りぃや」
そう言って自分の隣を示す神ちゃん。Aちゃんはおとなしくそこに座った。
は!そうだ、さっきのこと謝らんと…
桐山「……さっきは、いきなりごめんな。びっくりしたやろ?」
……照史に言われた。
首を横に振るAちゃん。そうだ、自己紹介せんと……
重岡「んじゃあ、自己紹介するか!俺、重岡大毅。しげって呼んでな!」
もうっ、しげに言われたっ!
「俺は小瀧望っ!のんちゃんって呼んでっ」
中間「なんでのんちゃん怒ってんの……?ああ、俺は中間淳太。淳太でええよ」
濱田「濱田崇裕ですっはまちゃんって、(ウィスパーで→)呼んでな?」
藤井「(ウィスパー→)俺は、藤井流星。流星って呼んで?」
桐山「2人ともふざけんでええからw 桐山照史です、あきとって呼ん……あきおでもええよ?w」
神山「俺はさっきも言ったけど。神ちゃんて呼んでな。
……以上が、今日からきみのおにいちゃんや!よろしく!」
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作者名:もちのきもち。 | 作成日時:2019年12月15日 16時