ワールドトリガー【短・中編集】 (ページ17)

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防衛任務中、近界民(ネイバー)を撃退し、すぐに内部通話を使う。

「A先輩、見ました？オレの必殺ツイン狙撃(スナイプ)」

「見たー！！何度見ても賢のツイン狙撃(スナイプ)はすごいや！」

そうやっていつも明るく褒めてくれるA先輩が、オレは大好きだった。

２つあるスコープを除いてA先輩の姿を追うと、スコーピオンを両手に持ち次々と近界民(ネイバー)を撃退していく。

「賢見た～？私の必殺ツイン攻撃(アタック)～！」

「もちろん見ましたぁ！美しかったです！！」

「賢は褒め上手だなぁ！」

「オレ、本気で言ってますよ⁉」

「あはは、ありがと！」

(ぜったい流されてるヤツ～…)

オレの性格のせいなのか、先輩はいつもオレの言うことを本気で受け止めてくれない。

むむむ～っと悩んでいたら防衛任務が終わる時間になり、A先輩と合流する。

「賢、お疲れ様！」

「お疲れ様でーす！食堂行きましょうよ～」

「いいね、行こう！」

食堂に着くと座る席を確保し、食券機へ向かう。

「私はランチセットにするけど、賢は何食べる？」

何でもいいよ！と笑顔で言う先輩はきっとオレのご飯代も払ってくれるつもりなんだろう。

でも、オレは財布からお金を取り出し、食券機へ入れ、ランチセットのボタンを押した。

「ほい、これA先輩の！」

「えー、なんで！私払うのに…。じゃあ、賢の分だけは払わせて！」

「いいっすよー、オレが誘ったんで」

そう言って自分の分の食券も買う。

「ごめんね、ありがとう！」

「ぜんぜん！ささっ、食べましょー」