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「秀吉、手柄の横取りか?」

旗印戦の途中経過を見ている豊臣くんに黒田くんが話しかける。本人は何のことか分からなかった様だが、明智くんの玉子焼きのことだと聞くと悪びれもなく言う。

「あ〜、誰が作るかより誰が喜ぶかが大事ちゃう?」

それを聞いた井伊くんは豊臣くんを"卑怯"だと煽った。酒井くんと榊原くんが彼に続く。豊臣くんが普通の中学から来たことから実力はないと下に見ているらしい。

「だったら、この卑怯もんからぶっ倒すか?」
「良いね、そうすれば余裕で1ポイントゲット〜。」

煽られた豊臣くんは落ち込んだ素振りを見せたと思えば、いつのも調子で「阿呆やなあ」と言いながら井伊くんの近くの机に座った。

「お前ら逆の発想してみ?普通の中学から来てんのにこの特進に選ばれるってことは何かあるって思わへの?」
「何かってなんだよ。」
「実は武田を倒そうと集まった他校のヤンキーを倒したのは、俺やねん。」

このはったりには驚かされた、本人たちがここにいるというのに。3人ともあまり信じていないようだったが、彼以外に倒したという人物が現れなかったため事なきを得た。武田くんのプライドの高さと強さを誇らない織田くんに助けられたね……。

「ま、挑戦したくなったらすれば?失敗したら終わりやけど、旗印戦は!」

豊臣くん自分のおしりをパンパンと叩いて煽り教室を出て行った。みやびちゃんと私は後を追う。みやびちゃんはあの場に豊臣くんがいた事を知らなかったらしく大きな声を上げて驚いていた。

「しっ〜〜!声でかいって!」

廊下の片隅で誰にも聞かれないように3人縮こまって話す。

「Aちゃんは知っていたのですか?」
「うん、まあ。会ったし。」
「やっぱり……。」

みやびちゃんが何か言いたげに豊臣くんと私を交互に見やる。なにがやっぱりなのかは分からなかったが話を続けることにした。

「それよりあんな大きなはったりかまして今後どうするつもり?」
「確かに。皆秀吉くんが倒したとは信じていないようですし。」
「全員が全部信じなくてええんや。」

0.1%でももしかしたら豊臣くんは強いのではないかという意識を植え付けられたら旗印を出すのに慎重になるだろう、という魂胆らしい。これが吉と出るか凶と出るかは明日分かることになるだろう。

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もちゃ(プロフ) - みーさん» コメントありがとうございます。こだわってるところ褒めていただけて光栄です。楽しみにしてくださってることも嬉しいです、ありがとうございます。 (2022年9月9日 3時) (レス) id: ecce92cfda (このIDを非表示/違反報告)
もちゃ(プロフ) - さくらさん» コメントありがとうございます。お返事遅くなってしまい申し訳ございません。好きと言っていただけて嬉しいです。応援もありがとうございます、頑張ります。 (2022年9月9日 3時) (レス) @page22 id: ecce92cfda (このIDを非表示/違反報告)
みー - このお話の2人の距離感が私も好きです!これからも楽しみにしています! (2022年9月5日 10時) (レス) id: ef372782cb (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 面白くて好きです!更新頑張ってください! (2022年8月16日 23時) (レス) @page19 id: 2a8d4606f0 (このIDを非表示/違反報告)
もちゃ(プロフ) - moka、さん» コメントありがとうございます。試行錯誤しながらですが最初のうちは近すぎず遠すぎずを目指しているのでそんな2人の距離感を好きって言ってもらえて嬉しいです。感想、お気遣い、ありがとうございます。 (2022年8月11日 2時) (レス) id: ecce92cfda (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:もちゃ | 作成日時:2022年7月29日 15時

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