東城の薔薇【龍が如く】

１８話 ページ20

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身長差もあってか、圧迫感がとんでもない。
後ろで囲んでいた方々もパキパキと関節を鳴らして圧をかけてくる。


「村瀬さん…でしたっけ。人のことを聞く前にまずは自分から話せって親父さんにならいませんでしたか？」


まぁ、一般的に言うなら、ここはお母さんに習わなかったか？だろう。やけど、極道の場合は母親より、上司こと親父を出した方が効くことが多い。


「ほぉ、肝の座った嬢ちゃんや。ええで、気に入った」


そういうと村瀬さんは機嫌よく元いた椅子に座った。変に持ち上げたり、機嫌取らへんほうがええって、極道はみんなそういうもんなんか。そんなバカをよく知っている気がする。



「近江連合直参村瀬組組長 村瀬郁弥。この度東城会殿と正々堂々勝負させていただくため、神室町に参上仕った」


「………………」


こいつが、直参？



「さ、次は嬢ちゃんやで」

「……。Aと申します。今はまだどの組にも所属していませんが、東城会世良会長の命を受け取り立てに参った次第です」


嘘をつく必要は無い。
かと言って、全てを打ち明ける必要なんてない。

こんな嘘つき、極道の風上にも置けん。


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