1話 ページ2
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『た、頼む命だけは!』
『安心しろ。殺しゃしねーよ。死んじまったら金稼げねぇもんなぁ』
『ひ、ひぃ……!』
襖を一枚挟んだ向こう側で、なんだか怖い人の前でパパが縋り付いて謝っている。よくわからないけど、あまり見たくない。
『兄貴!こっちに女のガキがおりますぜ!』
パパの様子が知りたくて、聞き耳を立てていると突然襖が開いて、ポニーテールの人ととっても大きい人が入ってきた。
『まだまだガキだが上玉や。……がきんちょ、お前今いくつや』
ポニーテールの怖い人が私に尋ねる。
『よ、4歳…』
『はっ、まだまだアカンボやないか』
なんで私の歳を聞いたのか、わからないけどどうしようもなく怖い。
『はっ………そうだ。この子を持っていってください。今回はそれで…』
パパが再び怖い人に縋り付く。
すると次の瞬間、パパは蹴り飛ばされた。
『てめえの保身のために、てめえのガキ売るのはただのクズじゃねぇか!あぁ!?』
パパが何度も何度も蹴られる。
それなのに私は何もできないで怖いお兄さん二人に囲まれている。
『とはいえ、だ。ガキだがこんだけの上玉、あと五、六年もしたら趣味のわりぃ野郎どもにはいいねで売れるだろうよ。……真島、冴島!そのガキ連れてこい!』
『『へい!』』
怖いお兄さん二人が、私を抱え上げようと近づいてくる。全く状況はわからないけど、このままだともっと怖い思いをすることになりそう。それはわかる。
だから私は。
たまたまそこに転がっていた黒い凶器を彼らに向けて引き金を引いたた。
しかし、ただ金属の擦れる音がするだけだった。
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レイナ(プロフ) - 初めまして。龍如を書かれる方が少ないので見つけて興奮しました!続きが楽しみです! (2021年5月11日 8時) (レス) id: ea4a93517e (このIDを非表示/違反報告)
エコノハァー(プロフ) - どのような展開になるのかととても楽しみです!応援してます! (2021年5月10日 11時) (レス) id: 0f751f239f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくしゃ | 作成日時:2021年5月10日 2時