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｢泣かないで？｣
『泣いてないよ？』
｢嘘だ。涙落ちそうだよ。｣
小さな彼を抱き締めれば、最初は驚いたもののその後は静かに抱き締められてくれている。
聞こえるのはとくんとくんと規則的な心音。
人間に作られ、人間の都合で消され
再び人間の都合でこの場所に喚ばれた彼がまた
人間の意思で消えてしまう。
私はあまり頭が良くないから考えるのは不得手だけど、この状況が悲しい。
｢よしよし。｣
見上げればワタシの頭を撫でながら笑う顔。
噛み締めた唇に何の意味があろうか。
『ありがとう…私、蛍丸君と仲良くなりたい。
こんな陳腐な言葉しか出ないけど、これからも、共にありたい。』
その上から｢へぇ｣と含んだ声も聞こえてくる。
明石さんだ。
｢えへへ、俺も姫様ともっとお喋りしたり遊んだりしたかったんだよね！｣
｢一期はんが手塩にかけて育てた意味がわかりますわ。
..人間は情に弱い。あの人も沢山の弟がおりますからなぁ｣
最後の言葉は小さすぎてよく聞こえなかった。
立ち上がり二人と別れ、出来る限りお父さんにも伝えて許しをもらおう。
一期は私に15年費やしてくれた。
それをまだ何も返せていない。
此処に暮らす人達の想いを潰えてはいけない。
例え人間ではなくとも。
自室から浴衣を持ち出し、大広間へ駆ければ
走ったことを雅じゃないと叱られるも歌仙が浴衣の気付けをしてくれた。
その様子を見ていたみっちゃんも髪を結ってくれ、自分のテンションも一気に上がった。
この花火を見たら、私は一期や此処にいる刀剣男士の為に命を賭けよう。
望まれぬ誓いでも、自己満足でも
潰えて良いものだとは思っていないから。
。
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ゆり(プロフ) - 読んで涙が溢れた小説は初めてです…一期、夢主ちゃん…永遠にお幸せに(号泣) (2019年1月19日 2時) (
レス) id: 95c2b4a6d3 (このIDを非表示/違反報告)
凛(プロフ) - あぅ(´；ω；`) (2017年9月13日 20時) (レス) id: df7ea9579c (このIDを非表示/違反報告)
みんみ - うわぁ…ほんとおもしろかったです！最後は切なくなるような感じで…。素敵な作品をありがとうございました！ (2017年5月14日 20時) (レス) id: 0e00e03de5 (このIDを非表示/違反報告)
氷菓 - 完結お疲れ様でした。大包平も手に入れてうらやましいです。 (2017年1月1日 11時) (レス) id: 715ff3149b (このIDを非表示/違反報告)
五十鈴 - 完結お疲れ様です！結構読むの楽しみにしてた小説なので完結となると少し寂しい気がしますね(笑)あと完結してから言うのもなんですが126話で小狐丸の名前が子狐丸になってますよ〜(´∀`* (2016年12月31日 13時) (レス) id: ac7f4ba26a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2016年8月23日 23時
